◆男子ゴルフ 岐阜オープンクラシック 最終日(8日、岐阜・各務原CC=6917ヤード、パー72)
2打差の8位でスタートした石川遼(26)=カシオ=は6バーディー、2ボギーの68で回り、通算7アンダーで逆転優勝した。千葉オープン(5~6日、千葉・太平洋C成田C)から“中0日”の強行軍で練習ラウンドなしにもかかわらず連勝。いずれも2日間競技の地区大会ながら「4日で2勝」の離れ業を演じた。次週の男子ツアー国内開幕戦・東建ホームメイトカップ(12~15日、三重・東建多度CC名古屋)、さらには近い将来のマスターズ復帰に向けて着実に歩を進めている。
石川遼が千両役者ぶりを発揮した。最終18番パー5。第1打を3ウッドで約300ヤードかっ飛ばすと、残り215ヤードの第2打をグリーン手前カラーまで運び、バーディー奪取。1打差で韓国のH・W・リュー(36)に競り勝った。ゴルフが盛んな岐阜の2500人のギャラリーを熱狂させた。
大会主催者から「来年も出場してください」とラブコールを送られると、爽やかな笑みで応えたが、来年のこの時期にはマスターズに出場していることが最大の目標であり、理想だ。「簡単なことではないが、この1年で世界ランクを上げていきたい。自己最高位は29位。それを超えて未知の領域に入りたい」と石川は熱く語る。現在の世界ランクは203位にとどまっているが、有言実行で2009年にマークした自己最高位を超えれば、マスターズ出場資格(前年12月末とマスターズ1週前の世界ランクでいずれも50位以内)を得られる。「マスターズは今朝もテレビで少し見ました。明日の朝も楽しみですね」と笑顔で話した。
いよいよ12日にツアー国内開幕戦の東建ホームメイトカップが始まる。「来週も勝てればいいですね」と“3連勝”へ意欲を見せた。はるかなるオーガスタへの戦いは、これからが本番だ。