松山英樹、ジャンボに並ぶ日本人最多4度目の60台もメジャー初制覇は持ち越し


 ◆米男子プロゴルフツアー海外メジャー今季初戦 マスターズ 最終日(8日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC、7435ヤード=パー72)

 【オーガスタ(米ジョージア州)8日=榎本友一】21位で出た松山英樹(26)=LEXUS=は4バーディー、1ボギーの69をマーク。日本人歴代最多に並ぶ4度目の60台で通算3アンダーの19位となり、メジャー初制覇は、6月の全米オープン(14~17日・ニューヨーク州シネコックヒルズGC)以降に持ち越しとなった。初出場の小平智(28)=Admiral=は72で回り、メジャー自己最高の28位で終えた。

 4日間流れをつかみ切れないまま、7度目の夢舞台は終わった。松山は前半2番と3番で1メートルにつけるなど3つ伸ばしたものの、不規則な風が吹いた後半は沈黙。尾崎将司に並ぶ日本人最多4度目の60台をマークしたが「こんなショットとアプローチ、パターと全てが悪い状況でよく4日間できましたし、そこは良かったなと思います」と素直な胸の内を明かした。

 2月に左手親指付近を負傷し、約1か月半戦線を離脱した。スイング、パットともにより高みを目指して昨秋から試行錯誤を重ねてきた最中でのアクシデント。世界屈指の“練習の虫”が練習量を抑えた調整を余儀なくされた。「練習日の時点では」予選落ちも覚悟していた。それでも初観戦した妻子の前で連日、懸命のプレーを続け「けがした中でもできることをやった成果」と今大会を総括した。

 主要部門の数字は例年と大きくは変わらない。しかし、パー5での取りこぼし、勝負どころのパットを決め切れない、得意のアイアンショットがピンに寄り切らない、などの場面が目立った。「本当に小手先ゴルフ」と自己評価は厳しい。バーディー数は優勝者より10少ない12で43位。「しっかりとしたものをつくらないと、やっぱりここでは勝てない」と現実を受け止めた。

 一時帰国して休養と治療に入る。「また練習がしっかりできるようになれば、調子も上向いてくるかなという感じです」とけがをしない体づくりから再起を図る。5月のプレーヤーズ選手権(10日開幕・TPCソーグラススタジアムC)から次のメジャー、全米オープンに向けて再出発予定だ。

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