◆女子プロゴルフツアー宮里藍サントリーレディス 第1日(7日、兵庫・六甲国際CC=6525ヤード、パー72)
昨年のプロテストに合格した「黄金世代」の新星が、衝撃デビューを飾った。自身8度目の挑戦となった、4日のマンデー予選会で最後の1枠に滑り込み、レギュラーツアー初出場を果たした小滝水音(みお、19)=静ヒルズCC=だ。
5バーディー、ボギーなしの5アンダー、67で首位と3打差の8位スタートを切った。インスタートの最終組で12時51分に10番から出て、490ヤードの12番パー5で2メートルの下りのバーディーパットを沈めて伸ばした。計24パットと「得意」というミシェル・ウィー(米国)をほうふつとさせる、独特のワイドスタンスで構えるパットがさえわたった。
「初めてレギュラーツアーに出て緊張しました。一日いいプレーができてほっとしています。(下部の)ステップアップツアーとは(ギャラリーが多くて)雰囲気が違うし、楽しかったです。自分にとってはすごいプラスになった一日でした」。初めて立つ大舞台でプロテスト後、自己ベストスコアに笑顔がはじけた。
「先週、オーバースイング気味に振り過ぎだった」というアイアンショットを「コンパクトに」修正した。「毎日、アンダーパーで回りたい。まずは予選通過したいです」と意気込む。
5月にツアー初優勝を遂げた新垣比菜(19)=ダイキン工業=、アマチュア優勝の経験のある勝みなみ(18)=明治安田生命=ら同期には将来を嘱望される実力者がそろう。「同じ歳で、経験も積んでいて、結果も出していてすごいな、と思います。でも、試合では負けたくない思いもありますね」とうなずく。
国内男子ツアー48勝のレジェンド・中嶋常幸(63)が主宰する「トミーアカデミー」の1期生だ。拠点とする茨城・静ヒルズCCで今もたまに会うそうで「いつも前向きな言葉を掛けてくれて、応援して下さる」と感謝する。「プロテストに合格した時は、お電話も頂いたんですよ」と明かした。
親子二人三脚で挑む。ゴルフに導いてくれた会社員の父・賢太郎さん(43)は「マンデーを通ったので、有給を取って急きょ」キャディーとして帯同するために6日夜に神戸入り。愛娘の鮮烈デビューをそばで支えた。「私の方が4日間体力が持つか心配ですよ」と苦笑いする。国内女子ツアーでプロデビュー戦優勝なら、大会アンバサダーを務める宮里藍(32)らの4戦目を塗り替え、日本女子初の快挙となる。167センチ、65キロの大型新人の残り3日間のプレーに注目が集まる。