◆報知新聞社後援 ゴルフイーグルカップ 第44回札幌オープン最終日(12日、札幌ベイゴルフ倶楽部=7018ヤード、パー72)
決勝ラウンドが行われ、初日単独首位の星野陸也(22)=フリー=が6バーディー、ノーボギーで回り、通算15アンダーの大会記録で完全優勝を飾った。6月に初参戦した全米オープンでの経験も生かし、若手のホープが首位の座を守り抜いた。遠藤彰(39)=フリー=は、64で回り通算12アンダーで3位。首位に3打差の4位タイでスタートした内藤裕之(42)=フリー、札幌学院大出=は23位タイに終わった。
30センチのウィニングパットを沈め、星野陸は帽子を取って声援に応えた。「最後は緊張した。優勝争いに勝ったのは自信になる」。大会記録となる通算15アンダーで初日と合わせ完全優勝。賞金1000万円の使い道を聞かれると「10%を西日本豪雨の被災者に寄付します。あとは…、おいしい物を食べたい」と無邪気に笑った。
この大会は2日間の短期決戦。「ビッグスコアを出さないと優勝は厳しい」と攻めの姿勢を貫いた。14番パー4はアイアンで刻むか悩んだが「思い切った」。得意のドライバーを握り、狙い通りのバーディーで勢いに乗ると、17番まで4連続バーディー。終盤の猛攻でツアー5勝の金亨成を振り切った。
大舞台での経験が、自信となっている。補欠から繰り上がり、6月の全米オープンに初出場。「体格もスイングも全部違う。打ち方や道具を考え直した」。風に負けない一定のスピン量を維持するために、クラブセッティングを再考。「勉強しながら、うまくなっていると思う」と確かな手応えがプレーにも表れた。
9月にはANAオープン(13~16日、札幌GC輪厚C)が控える。札幌では、ジンギスカンを毎晩食べ、力を注入したといい「ジンギスカンパワーかも。ANAも楽しみです」。22歳の期待の星。北の大地で弾みをつけ、男子ゴルフ界を席巻する。(宮崎 亮太)