河本結、首位と2打差の暫定2位


2番、ティーショットを放ち、ギャラリーの歓声に応える河本結。6アンダーで暫定2位につけた(カメラ・渡辺 了文)

2番、ティーショットを放ち、ギャラリーの歓声に応える河本結。6アンダーで暫定2位につけた(カメラ・渡辺 了文)

 ◆女子プロゴルフツアー ゴルフ5レディス第1日(31日、岐阜・ゴルフ5Cみずなみ)

 雷雲接近による中断の末にサスペンデッドとなり、42人が競技を終えられなかった。7月のプロテストに一発合格した98年生まれの黄金世代・河本結(20)=エリエール=が6バーディー、ボギーなしで、ツアー自己最高の66をマーク。首位と2打差の暫定2位につけた。日体大体育学部体育学科(2年)に在籍する文武両道の美人プロが初優勝を狙う。

 気温34度に迫る残暑の岐阜で、長い髪を緑のリボンで束ねた河本が躍動した。「先週、弟(力=りき、18)の男子ツアーを観戦し、マネジメントを勉強した。(29日に20歳になり)大人のゴルフです」。無理にピンを狙わずグリーンの広い方から攻めた後半の5番から4連続バーディーなど、アマ時代を含めツアーベストの66で暫定2位につけた。

 アマ時代1勝の勝みなみ、ともに今季1勝の新垣比菜と大里桃子、優勝争い常連の小祝さくららと同じ黄金世代の一員だ。日体大に進学した昨年はゴルフ部の試合を優先したためプロテストは受けず、今年7月に挑戦して一発合格した。学業との両立を最優先にして、今季はレギュラー5戦(前戦まで)、下部ツアー7戦(1勝)の出場にとどめている。

 大学では「合コンなんて時間ないです」というほどゴルフ、勉強とフル回転する。ツアー以外の週は火曜、木曜をトレーニングに充て、毎日の朝練では石川遼(26)の弟・航さん(日体大1年)らと球を打ち込んでいる。勉強は体の仕組みや運動について学ぶ機能解剖学や栄養学と多分野に及ぶ。2週前の鳥取での下部ツアーでは、宿舎でリポート4枚を書き上げた努力家だ。

 「同級生の活躍は刺激になる。優勝したら、ご褒美だと思いたい」。母・みゆきさんには「将来はスポーツで人の役に立つ仕事がしたい」と夢を語っているという。初優勝を果たせば、多忙な女子大生はうれしい悩みを抱えることになる。(岩原 正幸)

 ◆河本 結(かわもと・ゆい)1998年8月29日、愛媛・松山市生まれ。20歳。両親の影響で5歳でゴルフを始める。2012年マンシングウェアレディース東海クラシックに14歳でツアーデビュー。愛媛・松山聖陵高から日体大に進学。師匠は米国留学経験のある目澤秀憲氏(27)。ドライバーの平均飛距離は260ヤード。163センチ、58キロ。家族は両親と日体大1年の弟・力さん。

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