日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の小林浩美会長(55)は18日、都内で会見し、放映権の帰属を巡る問題について初めて口を開いた。1967年の協会創立以来、ツアーにおける放映権の所在が不明確だったとし、昨年8月から「財政基盤の立て直し」を理由に「放映権の一括管理」を各大会主催者に通達していた。2020年までは放映権料は徴収しないという条件で合意に至った来季36試合を発表した一方で、日本テレビ系列が主催する歴史と伝統を誇る3試合が消滅した。
今年までワールドレディスサロンパスカップを主催してきた日テレは18日、「LPGA来季ツアー日程発表に関して」という文書を発表した。日テレ側は来季も開催意思を持ち、交渉期限当日の13日までLPGA側と折衝を重ねてきた。
しかし肖像権を元に一方的に主張を貫き、説明を求めても応じないLPGAの前に交渉は平行線をたどった。「今回のLPGA側の協議に臨む姿勢は誠実さを欠くもので、かつ放映権帰属の議論が十分になされないまま、今回の発表に至ったことは弊社として甚だ遺憾です」と記した。新規大会開催希望者も多いLPGAの強硬なやり方にフジテレビ系、TBS系主催大会も実は締切直前まで消滅危機だった。
日テレ関係者は「放映権は、チケット販売など金銭面での事業リスクを背負っている者に帰属するのが一般的です。リスクを負わず、権利だけを主張するLPGAのやり方は強奪に近く、他のスポーツ中継ではありえない。受け入れることはできませんでした」とじくじたる思いを語った。