勝みなみ、通算4勝目 全米&全英切符「優勝できて良かった」


トロフィーを前にVサインする勝みなみ

トロフィーを前にVサインする勝みなみ

 ◆女子プロゴルフツアー 中京テレビ・ブリヂストンレディス最終日(26日、愛知・中京GC石野C)

 首位から出た勝みなみ(20)=明治安田生命=が3バーディー、3ボギーの72で回り、通算14アンダーで通算4勝目を挙げた。現在54位の世界ランクも50位以内に入る見込みで、海外メジャー第2戦の全米女子オープン(30日開幕、米サウスカロライナ州チャールストンCC)の初出場が濃厚に。賞金ランクは2位に躍進し、8月のAIG全英女子オープン出場権も有力となった。獲得ポイントが高い2つの海外メジャーを足がかりに、20年東京五輪出場をかなえる。

 1998年度生まれの黄金世代の筆頭格は強かった。松田と首位に並んで迎えた15番パー3。勝は7メートルのバーディーパットを沈め、再び単独トップに立った。「自分を信じてやっていたら、ご褒美みたいなバーディーが来てくれた」

 1つ前の組の河本も伸ばし、16番では1打差に迫られた。それでも「(焦りは)全くなかった」。そのまま2人を振り切り、令和初の女王となったパナソニックレディース以来、自身初となる1シーズン複数回優勝。通算4勝目を飾り「めちゃめちゃ(優勝争いが)楽しかった。優勝できて良かった」と笑顔を見せた。

 8歳からゴルフを教えた最初の師で祖父の市来龍作さん(79)は、今季全試合で応援に駆け付ける。この日も笑顔で見守り「楽しむ心が大事。楽しんでたね」と目を細めた。自身も今季のモットー「笑顔で楽しく」を貫いた。

 日本ツアーでは畑岡奈紗と並んで黄金世代最多の4勝。筆頭格と呼ばれることに「ゴルフ人生は始まったばかりだけど、最終的には上に行きたい」と見据えた。優勝で1260万円を加算し、今季の賞金ランクは2位に浮上。6月末までの同5位以内に与えられる全英切符も有力になった。27日発表の世界ランクも50位以内に入る見込みで、次週の全米初切符も濃厚に。首位に立った25日夜には急きょ、渡米便のチケットも確保した。

 海外メジャーは五輪代表選考に影響する世界ランクの加算ポイントが日本ツアーの3倍以上と高く、五輪には「出てみたい気持ちはある」と気合十分。前週のほけんの窓口レディースで4位に入り、生涯獲得賞金総額を1億円台に乗せた。全米の優勝賞金は日本円で約1億円だと聞かされると「それは頑張っちゃいますわ~。がぜん、ヤル気が出てきた」と上位進出を宣言した。(宮下 京香)

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