ゴルフ日本シリーズ初無観客 今年のツアー5大会上位3位タイ以上出場…20大会中止で優勝者減も30枠変えず新様式で開催


昨年のゴルフ日本シリーズで優勝し、観客の声援に応える石川遼

昨年のゴルフ日本シリーズで優勝し、観客の声援に応える石川遼

 国内男子プロゴルフツアーの2020年最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月3~6日・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)は新型コロナウイルスの影響で、今年に限り新たな出場資格で開催されることが8日までに決まった。9日に発表される。ツアー各大会優勝者と賞金ランク上位者のこれまで通りの出場資格に加え、今年のツアー5大会の「上位3位タイ以内の選手」を加えた計30選手が出場する。賞金総額は1億円(優勝賞金2500万円)。感染予防のため、大会初の無観客開催となることも決定した。

 王者の中の王者が集う今年最後のメジャー大会は、コロナ禍により“新様式”で開かれる。

 今季は大会の開催中止が相次ぎ、2020年、21年を統合して一つのシーズンとなった。そのため、例年のシーズン最終戦とは異なり、開催可否や大会方式も含めて様々な検討が重ねられてきた。計20大会が中止となり、優勝者数は例年に比べて激減しているが、出場30選手の枠は変えず、出場資格を今大会に限り変更。主催者と日本ゴルフツアー機構、ジャパンゴルフツアー選手会との話し合いで、今年のツアー5大会の「上位3位タイ以内」の選手に出場権が与えられることが決まった。

 これにより、9選手の出場が内定した。まず、昨年大会を制した石川遼(29)=カシオ=は、大会6人目の連覇に挑む。9月のフジサンケイクラシック王者・星野陸也(24)=フリー=、10月のメジャー、日本オープン覇者・稲森佑貴(26)=国際スポーツ振興協会=は、ともに自身初となる年間複数回勝利が懸かる。フジサンケイ3位で18年AbemaTVツアー賞金王の佐藤大平(27)=クリヤマ=、日本オープン3位でプロ15年目の内藤寛太郎(38)=ロピア=は初出場となった。

 残りの出場枠は、三井住友VISA太平洋マスターズ(12~15日、静岡・太平洋C御殿場C)、ダンロップフェニックス(19~22日、宮崎・フェニックスCC)の2大会で争われる。両大会の3位タイ以内選手と賞金ランク上位者が出場切符を獲得。例年よりも大幅に試合数が少ないため、一打の結果や、わずかな賞金額に一喜一憂する僅差の激しい争いが繰り広げられそうだ。

 今年の日本シリーズJTカップは、例年と同様に72ホールストロークプレーで予選落ちなし。優勝者は3年シードを獲得する。「日本国内プロゴルフトーナメントにおける新型コロナ感染症対策ガイドライン」にのっとり感染症対策を徹底。プロアマ戦はなく、大会初の無観客開催となる。異例の大会で、深紅の優勝ジャケットに袖を通すのは誰か。

 ◆出場資格

 〈1〉前年度ゴルフ日本シリーズJTカップ優勝者

 〈2〉2020年開催の日本ツアー5大会の上位3位タイまでの者

 〈3〉上記以外で、ダンロップフェニックス終了時点の獲得賞金(海外メジャー獲得賞金含む)上位者で30人に達するまで

 ※上記資格はツアーメンバーに限り、アマチュアは優勝した場合のみ資格を得る。

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