◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー 最終戦メジャー JLPGAツアー選手権リコー杯第2日(27日、宮崎CC=6543ヤード、パー72)
15位から出た古江彩佳(20)=フリー=が、通算7アンダーで首位と2打差の2位に浮上した。後半には「ラッキーだった」と振り返った2イーグル。4バーディー、2ボギーで、この日ベストスコアの66をマークした。史上3人目&最年少での3週連続優勝と、開催試合数14試合目での史上最速の年間獲得賞金1億円突破が懸かる。
153センチの小さなゴルファーが3週連続優勝の大偉業に、近づいた。古江は11番でバンカーから17ヤードの3打目をカップインさせ、13番でも32ヤードからチップインイーグルを決めた。ハーフ(9ホール)での2イーグルはデータが残る1990年以降では26例目。「両方とも本当にラッキーだった。11番は乗ればいいかなって打った。13番も(カップを)過ぎてたら、もうちょっと行ってた」と冷静に振り返った。
この日は同組で回った元世界ランク1位でツアー26勝の申ジエ(韓国)が6番から4連続バーディー。「ついていかなきゃと思って回っていた。すごいアプローチやショットを見せてもらえるので、いつも驚きながらラウンドしている」と、熟練の技を学びつつ流れを呼び込んだ。
昨年10月のプロ転向から1年余りで、今季は13戦3勝、2位2回と大活躍だ。20―21シーズンの獲得賞金は約7310万円で笹生優花(19)に続き、ランク2位。今回の優勝賞金3000万円を加算すると、生涯獲得賞金(約9383万円)とともに1億円の大台を突破する。開催試合数14試合目の到達なら史上最速となる。大会前には「1億円のイメージ? 高い」とポツリと言った。
記録ずくめの優勝が懸かる中、「飛距離のある選手(原、渋野)が上位で、スコアが出やすいと思うけど、自分は自分でやっていきたい。どうなるか分からないコースなので、一打一打集中して楽しく回れればいい」。2打差2位の好位置にも、いつも通りの姿勢を強調。世界ランクは日本勢3番手の16位で同15位の渋野に迫り、東京五輪代表圏内も見えているが、「一つ一つの試合を頑張っていきたい」と、ブレずに全力投球する。(岩原 正幸)
◆古江が優勝すれば達成する記録
▼3週連続優勝 07年全美貞、19年鈴木愛に続く3人目&最年少(1988年ツアー制施行後)
▼年間獲得賞金1億円 開催試合数14試合目での達成は史上最速。これまでの記録は15年イ・ボミ、18年鈴木愛※が持つ17試合。20歳186日での達成は、宮里藍(04年=19歳141日、05年=20歳154日)に続き3位。※出場試合数では鈴木の11試合が最速
▼生涯獲得賞金1億円(今週単独6位で到達) 18試合での達成は、申ジエ、フォン・シャンシャンの15試合、畑岡奈紗の17試合に続き4位。年少記録では、宮里(04年=19歳141日)、横峯さくら(06年=20歳131日)に続き3位