エージシュートは12月7日現在694回を数えた。目標の700回に向けあと6回。令和2年、2020年中の大台達成は秒読みに入った。
600回を記録したのは夏の盛りを迎える前の7月1日だった。山梨・メイプルポイントGCを39、39の78。雨と風の中、コーチと呼んで頼りにする浪崎由里子プロらとのラウンドで年齢を下回ること7打の快記録。思わず「やったあ」とハイタッチし、コロナ自粛中であることに気が付き、首をすくめて反省したという。
600回は次の700回に向けたスタートだった。
「夏は毎年、ゴルフの調子は良い。体が動き、ケガも少ない。700回を目指します。ハイ、来年3月3日の誕生日までには出せるはずです」と目標を口にした。その後、恒例の釧路CCとの交流で1週間の“遠征”ではエージシュートを3回達成するなど7月は、エージシュート数は着々と15回増。次に向かって静かなスタートを切ったのだった。
ところが8月のことだ。25ラウンドをプレーすると、なんと全25ラウンドでエージシュートをやってのけたのである。8月2日から31日の間、途中6日間休んだだけ、得意コースのよみうりGCに23日間、通い詰め。その間、千葉・木更津GCに2回、遠征しただけ。計25日間、25ラウンドを見事,エージシュートに成功したのだ。
この間、筆者も618回目と635回目の同伴競技者としてスコアカードのマーカー(承認プレーヤー)としてサインする栄誉に浴した。エージシュートに挑戦してから、田中さんはすべてのスコアカードを保存するが、必ず同伴プレーヤーとキャディーさんのサインを忘れない。
「エージシュートは生きがいとなり人生の大きな目標。皆さんが応援してくれ、よろこんでくれるので、期待に応えようと頑張っている。8月を終わってエージシュートは639回になった。700回は来年の令和3年の誕生日といいましたが、今年中にやれる。ハイやってみようと思います」
その言葉通り、9月27ラウンドして24回、10月25ラウンド中11回、11月は17回。そして12月7日現在の、7回を加え694回。あと6回で700回である。しかし、驚きはまだある。それは次回。
◆田中 菊雄(たなか・きくお) 1935年3月3日、島根・松江市生まれ。85歳。神奈川・川崎市を拠点にリフォーム、食品など5社、社員400人を抱える「北山グループ」取締役会長。東京・よみうりGCなど4コース所属、ハンデ5。初エージシュートは06年8月、71歳のとき静岡・富士国際富士コースを70で回った。173センチ、65キロ。