【解説】五輪の女子ゴルフ代表枠争い…畑岡奈紗が最有力、2番手は渋野日向子


東京五輪出場を見据える渋野

東京五輪出場を見据える渋野

 コロナ禍の中で迎えた東京五輪イヤー。五輪代表は6月28日時点の世界ランクに基づく五輪ポイントランクで決まり、日本代表を巡るし烈な争いも佳境に入る。

 米ツアー本格参戦5シーズン目で、日本勢最上位の世界ランク7位にいる畑岡奈紗(22)は代表入り濃厚だ。「五輪はプロ転向する時からの目標の一つ。代表に選ばれたら金メダルを狙いたい」と、自国開催の五輪で日本勢初の表彰台に照準を定める。2月の米ツアー、ゲインブリッジ選手権(52位)で今年初戦を迎え、来たる日に向け準備を進めている。

 2、3番手の争いが白熱する。19年のメジャー、AIG全英女子オープンを制した世界ランク13位の渋野日向子(22)が2番手。五輪も控える特別な1年へ「挑戦し続ける気持ちを忘れることなく、最後まで走り抜けたい」と決意を語る。昨年に国内で3勝し3番手に躍り出た同15位の古江彩佳(20)までの上位3人が、世界ランク15位以内の代表圏内につける。さらに、同25位の4番手に鈴木愛(26)もおり、世界ランク15位以内もしくは2番手浮上をにらむ。渋野、古江、鈴木の3人が火花を散らしている。

 日本勢5番手、同63位の稲見萌寧(もね、21)や、五輪出場を目指し昨年から米ツアーを主戦場とする同95位の河本結(22)も逆転代表入りを狙う。稲見は「今年初戦から複数回優勝できたら」とスパートをかける。河本も国内で今年初戦を迎え、4月から主戦場に戻り大逆転劇を目指す。五輪選考レースの決着まで残り約4か月。今年初戦から代表候補による熱い戦いからも目が離せない。

 ◆女子ゴルフの東京五輪への道 今年6月28日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を得る。〈1〉15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含めて最大2人が出られる。同8月4日から4日間、埼玉・霞ケ関CC東Cで72ホールストロークプレーの個人戦で競う。16年リオ五輪で初出場した日本女子は野村敏京が4位、大山志保が42位だった。

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