笹生優花、最年少女王&フィリピン勢での東京五輪出場狙う…賞金ランク堂々のトップ


最年少での賞金女王を目指す笹生

最年少での賞金女王を目指す笹生

 国内女子プロゴルフツアー今年初戦のダイキンオーキッドレディスは4日から4日間、沖縄・琉球GC(6561ヤード、パー72)で行われる。コロナ禍で20―21年に統合されたシーズンプロデビューした昨年に2勝を挙げ、賞金ランクトップを走る笹生優花(19)=ICTSI=は最年少賞金女王の初タイトルと東京五輪出場を狙う。

 規格外の新星・笹生は今年、2つの目標達成を狙う。現在、賞金ランクトップを走るツアーでは、07年上田桃子の21歳156日を塗り替える20歳での最年少賞金女王に照準を合わせる。「賞金女王になるために、やっていかないといけないことを一つ一つ、やっていければ」と冷静に見据える。11月の最終戦JLPGAツアー選手権リコー杯で女王に輝けば20歳161日の快挙で、14年ぶりに記録を更新する。

 19年11月から尾崎将司に師事する逸材はプロデビューした昨年、ツアー2戦目のNEC軽井沢72、3戦目のニトリレディスを連勝。平均飛距離260ヤード超の豪快なドライバーショットで“女タイガー・ウッズ”と呼ばれるようになった。「昨年はドライバー、ウッド、アイアン、パターで評価できたポイントもありましたが、全てにおいて、もっと安定性を上げていきたい」。現状に満足することなく、オフは練習場で懸命に打ち込んできた。

 また、夏の東京五輪出場も手に届くところにある。笹生はフィリピンと日本の二重国籍を保持。現在、世界ランク46位でフィリピン勢1番手にいる。151位の2番手を大きくリードし「(五輪に)出られたらすごくうれしい」。今年は米ツアー進出も視界に入れており「大事な試合がいっぱいあるので、1試合ずつ集中していきたい」と引き締めた。

 生涯獲得賞金1億円まで、あと610万8830円。今大会で単独4位以上に入れば突破となる。15試合目での大台達成なら申ジエと並んで史上最速。19歳260日での達成は年少2位(最年少は04年宮里藍の19歳141日)だ。プロでは初めての有観客試合に挑む19歳は「見たいと思ってくれていたらうれしい。楽しみ」と今年初戦に胸を躍らせた。

 ◆笹生 優花(さそう・ゆうか)2001年6月20日、フィリピン生まれ。19歳。8歳で本格的に競技を開始。18年アジア大会は同国代表で金メダル。19年オーガスタ女子アマ3位。東京・代々木高在学時の同年秋、プロテストに一発合格。ドライバーの平均飛距離は260ヤード超。昨年8月のNEC軽井沢72でツアー初優勝から2連勝。日本語、英語、タガログ語など語学堪能。家族は両親、弟3人、妹1人。166センチ、63キロ。

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