選手会長の時松隆光が雷で中断まで6連続バーディー継続中で暫定首位


アクリル板を隔てて笑顔を見せる時松隆光

アクリル板を隔てて笑顔を見せる時松隆光

◆男子プロゴルフツアー ダンロップ・スリクソン福島オープン第1日(24日、福島・グランディ那須白河GC=6961ヤード、パー72)

 雷雲のため、午後4時30分に順延が決まり、出場選手142人のうち、56人がホールアウトできなかった。選手会長の時松隆光(筑紫ケ丘GC)は14ホールまで消化し、9バーディー、ボギーなしの9アンダーで暫定首位。ホールアウトした選手では白佳和(和光金属工業)が9バーディー、ボギーなしの9アンダー、63で回り、暫定首位。

 10番からスタートした時松は前半を4バーディー、ボギーなしの32で折り返すと、後半、さらに勢いを増した。18番から5番まで怒とうの6連続バーディー。6番でも2メートルのバーディーチャンスをつけ、下りフックラインをパットを打とうとした瞬間に雷雲による中断を告げるサイレンが鳴った。「バーディーパットを打ちたかった。最後まで回りたかったですね。調子が良かったので。明日になると変わってしまうことがあるのもゴルフなので」と時松は苦笑いしながら話した。

 先々週は日本男子の下部ツアーを、先週は海外メジャーの全米オープンを、それぞれ解説した。「僕が解説なんて、と思ったけど、勉強になりました」。特に印象に残ったのが、全米オープンで最終的には26位に後退したが、途中まで優勝争いに加わった飛ばし屋のデシャンボー(米国)だった。「飛ばしがすごいし、トラブルになっても必死でパーで上がろうとする姿に感銘した。僕はもっと頑張らなければ、と思った。今週、燃えているところがあります」と時松は静かな口調ながら熱い思いを明かした。

 今大会の賞金総額は現在の男子ツアー最低額の5000万円(優勝は1000万円)。一方、同週開催の女子ツアーのアース・モンダミンカップはツアー史上最高の賞金総額3億円(優勝は5400万円)。しかも、女子は海外メジャーの全米女子プロ選手権の結果と合わせて今週の大会で東京五輪代表が決まる注目の一戦。賞金総額は女子の6分の1…。注目度でも圧倒されている現状に、選手会長を務める時松は今大会を盛り上げるために強い思いを持つ。「上限(1000人)がある中で、多くのギャラリーが来てくれて、ありがたかった。もっと、ゴルフで東北に元気を与えられるように頑張りたい」と前向きに話した。

 14ホールで9アンダーの快進撃の続きは第2日に持ち越された。2010年の中日クラウンズ最終日(パー70)の石川遼らが持つ58の最少スコア、あるいは12アンダーの最多アンダーのツアー記録が期待される。「記録は意識しません。自分が納得するプレーをしたい」と時松はきっぱり話した。第2日以降も、選手会長・時松の熱いプレーが期待される。

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