１７番、バーディーパットで沈めることが出来ず、浮かない表情の稲見萌寧（代表撮影）
◆女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ 第１日（２４日、千葉・カメリアヒルズＣＣ＝６６３９ヤード、パー７２）
東京五輪代表争いの最終決戦が開幕し、切符を狙う２人が明暗を分けた。世界ランキング日本勢３番手で、逆転代表入りへ優勝が最低条件の古江彩佳（２１）＝富士通＝が７バーディー、２ボギーの６７で回り、５アンダーで２打差の４位と好発進した。一方、２番手の稲見萌寧（もね、２１）＝都築電気＝は７３と伸ばせず、今季初日で自己ワースト７６位と出遅れた。今季自己最少スコアに並ぶ６５の菊地絵理香（３２）＝フリー＝が７アンダーで単独首位。
稲見がつまずいた。スコアを２つ伸ばして迎えた１１番パー４。第１打をバンカーに入れると、２打目は５番ユーティリティーでグリーンを狙ったが「ミスショット」でまさかのアゴ（縁）に当てた。３打目で脱出し、結局４オン、２パットで今年３つ目のダブルボギー。不穏な空気のまま１２番、１６番もボギーで落とし、「１１番でダボって流れがズレた。後半は結構打ってしまった。しょうがない」と唇をかんだ。
大会後に五輪代表が決まる。稲見は世界ランクで圏内の日本勢２番手を死守へ、単独３位以上で３番手の古江を振り切る。今季ツアー６勝とブレイクした２１歳は初日から多くの観客を引き連れた。４月に有観客で行われたフジサンケイレディスで優勝しており「（代表争いの緊張は）全くなく、ギャラリーが入って楽しい。明日はしっかり伸ばしたい」と視線を上げた。ラウンド後は約３時間の居残り練習で巻き返しに備えた。