◆日本女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ 第2日(25日、千葉・カメリアヒルズCC=6639ヤード、パー72)
東京五輪の女子代表圏内につける稲見萌寧(もね、21)=都築電気=は4バーディー、4ボギー、1トリプルボギーの75と崩れた。通算4オーバーで昨年11月以来、17戦ぶりの予選落ちを喫した。一方、五輪出場へ優勝が最低条件の古江彩佳(21)=富士通=は72と粘り、通算5アンダー。4位から12位に後退したが、代表入りへ望みをつないだ。69の菊地絵理香(32)=フリー=が10アンダーで単独首位を守った。
稲見が不穏な空気を断ち切れなかった。予選カットライン上で迎えた後半の7番パー4。第1打を左に曲げるとラフからの第2打は目の前の木をかすめ、再びラフへ。3打目でグリーン奥カラーに運んだが、パターでまさかの4打を要した。昨年11月の大王製紙エリエールレディス以来、今年は16戦目で初の予選落ち。「最近ここまでかみ合わないことはない」と放心状態だった。
今年の初日最低の76位から浮上を狙った。だが、16番では2メートルのパットで右に曲がるラインを読み切れずボギー。パー5の18番では第3打でピンそば1・5メートルの好機につけたが、バーディーパットはカップの右に抜け、思わず首をかしげた。今季平均パット数は30を下回る29台だが、連日の31パット。「パターは狙ったところに打てていたけどラインが合わない。もっとうまくできた」と自身にあきれた様子だった。
今年に入って5勝を挙げ、一気にブレイクした。世界ランクも今年ツアー初戦前の63位から、5月に今年5勝目を挙げた後は五輪代表圏内の22位まで浮上。だが、代表争いで注目が高まる中、2週前の宮里藍サントリーレディスでは単独首位で迎えた最終日に72と伸ばせずV逸。前戦は「ショットが悪い」と初日と最終日に73で今年ワースト41位に沈み、今回も下降線をたどってしまった。
五輪代表が決まる“最終決戦”で力を示せず、まさかの予選落ち。現状で世界ランク日本勢2番手で圏内にいるが、代表権を争う3番手の古江、4番手の渋野の成績次第となった。「(五輪は)出られたらラッキー。気持ちを切り替えて練習します」。自他ともに認める「完璧主義者」であるだけに納得はしないだろうが、あとは吉報を待つしかない。(宮下 京香)
◆女子ゴルフの東京五輪への道 28日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を得る。〈1〉15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含めて最大2人が出られる。本大会は8月4日から4日間、埼玉・霞ケ関CC東Cで72ホールストロークプレーの個人戦で競う。