◆女子プロゴルフツアー GMO&サマンサ・カップ 第1日(16日、茨城・イーグルポイントGC=6657ヤード、パー72)
東京五輪代表の稲見萌寧(21)=都築電気=が4バーディー、ボギーなしの68で回り、4アンダーで首位と5打差10位。5戦ぶりの初日トップ10で、3週後の本大会に向けて生命線であるショットの調子を取り戻した。約3か月半ぶりの国内出場となった渋野日向子(22)=サントリー=は1アンダーで46位。通算3勝の若林舞衣子(33)=ヨネックス=ら3人が9アンダーで首位。
稲見のショットがよみがえった。6番は139ヤードから8アイアンで50センチへ。「久しぶりにアイアンでOKバーディーを取れた」。2つ目のバーディーを奪い、ボギーなしの68。「良かったショットが少しずつ出てきた」と、5戦ぶりの初日トップ10に合格点を与えた。
フェアウェーキープ率93%(2位)、パーオン率94%(1位)と自身の代名詞でもあるショット力を存分に発揮した。同組で回った渋野から「(スコアを)落とすところがない、ヘマをしないゴルフ。見習わないといけない」と絶賛された。
4戦前(41位)からショットの不調に悩んでいた。「左に行くミスをやめたいと(コーチに)言い、(ボールが右に行く)フェードをしっかり打てるように取り組んだ」と、持ち球を磨き調子を取り戻した。
五輪の女子ゴルフは8月4日からスタート。あと3週に迫り、24、25日に会場の霞ケ関CC(埼玉)を回る予定だ。他競技選手の来日のニュースなどは「全然気にならない」と、あくまでも“通過点”と捉える。予選落ちが続いて「早く調子を戻したい」と言ったのも「次の試合のため」。毎試合全力投球のブレない姿勢こそ、稲見の強さを支える。(岩原 正幸)