◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社後援 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 第2日(25日、宮城・利府GC=6591ヤード、パー72)
原英莉花(22)=日本通運=が4打差の16位で出て好調なアイアンショットを武器に8バーディー、2ボギーの66をマーク。東北唯一の大会でハーフターン休憩中に名物の芋煮を食べ、21年自己最少&今季自己最少スコアタイで通算8アンダーの2位に浮上した。最終日逆転で昨年11月以来のツアー通算4勝目に挑む。西村優菜(21)=スターツ=がベストスコア65で回って13アンダーの単独首位を守り、2週連続V&通算4勝目に王手をかけた。
秋に色づく東北で、原英が今季一番の輝きを放った。怒とうのバーディーラッシュで2位に浮上。「フェアウェーから打てば、ピン方向に飛んでいってくれる。自信を持って打てているのが結果につながっている」と会見場で大きくうなずいた。
今大会に向けてアイアンショットを修正した。構えをコンパクトにし、両足のスタンスも狭めた。「アイアンは今年一番良いと思う」とグリーンの小さい今大会のパーオン率は83・33%。この日はハーフターン時の休憩で、ギャラリープラザの東北名物・芋煮を買って食べた。「おいしかったですし、リラックスした」と14番から2・5メートル、4メートル、8メートル、3メートルにつけて4連続バーディーで今年自己最少の66。6試合ぶりの有観客となった東北唯一のツアーで喝采を浴び続けた。
ツアー屈指の飛距離を武器に昨年、国内メジャー2勝を挙げた。今年は春先に腰を痛め、3月のアクサレディスと4~5月のパナソニックレディースの3位が最高。8月の海外メジャーのAIG全英女子オープンも予選落ち。連覇のかかる日本女子オープンは来週に迫り「調子を上げていきたい」と復調に全力を注ぐ。今年、稲見萌寧らが使って勝利を重ねるテーラーメイドのトラスシリーズのパターも前週から投入。三角形のネック部分が特徴で、一般ゴルファーにも人気沸騰中のモデルだ。「(構えた時の)すわりがすごく良くて、ミスヒットにも強い」と手応えをつかんでいる。
この日は秋の装いで茶色の長袖ウェアに身を包んだ。同じ98年度生まれの“黄金世代”の大里桃子に「『万華鏡柄だね』と言われて…」と苦笑い。とはいえ「普段着でも、この色が好きでテンションが上がった」。昨年11月以来となる最終日最終組だ。5打差を追うが「好きなコースでもありますし、楽しく優勝を目指したい。今のショットならパット次第ですね」。大器が万華鏡のように鮮やかな変化を遂げ、秋のツアーを彩る。(榎本 友一)