◆女子プロゴルフツアー ▽富士通レディース最終日(17日、千葉・東急セブンハンドレッドC西C=6679ヤード、パー72)
最終ラウンド(R)は降雨によるコースコンディション不良のため、競技の中止が決定した。第2Rを終え、通算12アンダーで首位に並んだ勝みなみと古江彩佳による優勝者を決めるプレーオフ(PO)が天候回復次第、実施される見通し。前週のスタンレーレディスVの渋野日向子が11アンダーで3位。賞金ランク1位の稲見萌寧、上田桃子が9アンダーで4位。ホステスプロの柏原明日架、高木優奈が8アンダーで6位となった。
渋野はショットの練習を終え、クラブハウス内で午前9時半に中断を伝えられた。その後、ロッカーで塗り絵に集中している最中に最終Rの競技中止を伝えられたという。「あ~、3パット~って終わりました。今日は予報ではできると思ってやる気満々で来ていたので、中止と聞いた瞬間に(第2R13番の)3パットが頭に浮かんできた」。1打差3位の好位置につけていただけに「悔しい気持ちはあります」と心境を語った。
最終Rを最終組で勝、古江と回る予定だったが、中止が決まった。勝とは練習場で会話をする場面も見られ、「(朝の練習場で)かっちゃんとは『やっと一緒に回れるね。これだけ雨が降っているから楽しんだ方がいいよね。傘も要らね~!』と話していた。2人と回るのをすごく楽しみにしていたのでそこは悔しい。私も12アンダーで終えて3人でPOをしたかった思いもある」と話した。
それでも9月の住友生命レディス東海クラシックで4位に入って以降、8位、5位、前週は優勝と5戦連続でトップ10入りとなり、「優勝した次の週にこれだけ上位で戦えている。結果的に最近は安定しているので、そこはすごくうれしい」と前向きに捉えた。今大会初日はショットの感覚で「気持ち悪い」とドライバーやアイアンで思った距離が出せず、「残したい距離」に置けなかったが、計算通りに攻められない中でも67で5位発進。第2Rも感覚が「マシになった」と修正を効かせてベストスコア66で1打差3位に浮上し「毎日の(調子の)違いを理解して対応できてきている。そこは大人になった」と収穫も手にした。
一方で、第2Rでは13番で3パットを打って今大会31ホール目で初のボギーを喫した。14番パー4では第2打でグリーンを捉えられず「アゲインストの風が吹いた時に反応しちゃって、外しちゃいけないミスをした。そういうミスをなくしていかないといけない。せっかく作ってきたスイングなので、(ショットで飛ばない時は)飛ばない自分を受け入れて戦っていくこととか、考えて行動できたら」と課題も掲げた。
次戦は21日開幕のツアー、NOBUTAGROUPマスターズGCレディース(兵庫・マスターズGC)に出場予定。12月2日からは来季の米女子ツアーの出場権を懸けたQスクール(=最終予選会、米国)が控える。「試合は続くので、これまで通り目の前の一打に集中してやっていけたら」と力を込めた。