◆男子プロゴルフツアー マイナビABC選手権 第3日(6日、兵庫・ABCGC=7217ヤード、パー72)
5打差の26位からスタートした堀川未来夢(Wave Energy)が、9バーディー、ボギーなしの63で回り、13アンダーの首位に急浮上した。63は自己最最少に並ぶ好スコアで、「久しぶりにいいゴルフができました」と声を弾ませた。
首位浮上の要因は、2年弱悩み続けたパッティングの復調にあった。「今、一番の課題のパッティングが今週は基本的にまともに打てている」。19年の国内最終戦、日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催)頃からイップスに悩み、ストローク中に右手が意図しない動きをしたり、「いきなり水中に入る」感覚になったりと、ひどい“症状”だったことを明かした。
約2年弱その症状を抱え、数え切れないほどの練習方法を試し、数か月の間に十数本のパターを試したが、復調の兆しは見えなかった。しかし、前週から練習方法を変更すると、その症状が徐々に改善。具体的な内容は「まだ明確ではないので内緒にしておこうかな」と笑ったものの、予選ラウンドは、29、31だったパット数が23になり「久しぶりに人間らしいパッティングをした感じですね」と表情が晴れた。
今年4月から始めたYouTubeの「堀川未来夢チャンネル」も好評で、コースを解説しながらラウンドしたり、石川遼、今平周吾らプロ選手も出演したりするなど、開設から半年足らずで登録者数10万人を突破した。5日には今大会の開催コース、ABCGCの最終18番ホールをプレーしながら解説する動画を投稿。動画内ではバーディーを奪っており、大会初日はイーグル、2日目はバーディー、この日もバーディーと絶好調。「YouTubeで注目ホールをやると、そのホールのスコアが気になるので」と笑顔を浮かべて振り返った。
堀川は19年の日本ツアー選手権森ビル杯で初Vを挙げたものの、それ以降は優勝から遠ざかっている。2年ぶりの2勝目に向けて「ギャラリーさんがいないので緊張感に欠けるかも知れないですけど、今日と同じことをやって、症状がでてしまうことは仕方ないので最小限に抑えることが一番」と最終日を見据えた。