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◆男子プロゴルフツアー 最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第3日(4日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70、報知新聞社主催)
谷原秀人(43)=国際スポーツ振興協会=が64で11アンダー単独首位。
43歳のベテラン・谷原は“13度目の正直”実現へ、序盤から飛ばした。2、3番で5メートルを決めて勢いに乗ると、7番は2メートルのバーディーで首位に並んだ。初日から「イマ3、イマ2」と自虐的に振り返ったショットも「イマイチから普通くらい。日に日に良くなっている」と手応え。後半にも2バーディーを重ね、大会自己最少&この日ベストの64で単独首位に浮上し「ボギーがなかったのが良かった」と、うなずいた。
同じ最終組の星野と並んで迎えた12番は互いのティーショットがフェアウェー左に着弾。「陸也のボールに俺のボールが当たった。(ほぼ同位置のため)どうする?って」。2打目の順番をじゃんけんで決めることになり、谷原が勝ち「(星野に)先に行け、と」。その結果、第2打をバンカーに入れボギーとした星野に対し、風など状況が見られ、有利とされる“後攻”を選択した自身は4メートルの好機からバーディーで2打差に広げた。
日本シリーズは13度目の出場で、昨年は最終日18番のボギーが響き1打差2位。「一度も勝っていないので、悔しさはある」。今大会の最終日最終組は2年連続3度目だ。1度目は東北福祉大で2学年後輩の宮里が初優勝を飾った13年で、3位に終わった。「あの時は優作に運が向いた。日頃の行いが良かったんじゃない」と笑った。
勝てば、16年の日本プロ選手権に続く日本タイトル2冠となり、尾崎将司、青木功、藤田寛之に次ぐ歴代4番目の大会年長優勝も懸かる。今大会の平均パット1・6486は全体2位と、この秋に5年ぶりに投入したパターがさえる。
43歳年長4位 これまで15勝中9勝が最終日首位(タイ含む)からの逃げ切り。「バック9でいい位置にいたら気持ちが入る。それまでゲームを作りたい」と冷静ながら、「今年最後の締めくくり。目標は優勝」と力強かった。(岩原 正幸)
◆日本シリーズJTカップの年長優勝 〈1〉1996年大会の尾崎将司の49歳312日〈2〉87年大会の青木功の45歳97日〈3〉2012年大会の藤田寛之の43歳169日〈4〉14年大会の宮本勝昌の42歳101日。43歳19日の谷原が今大会で勝つと、歴代4位の年長Vとなる。