注目の双子の女子プロゴルファー、岩井姉妹の姉・明愛(あきえ)、妹・千怜(ちさと)が2日、スポーツ報知のインタビューに応じた。昨年はプロテストにそろって合格し、下部のステップアップツアーでは史上初となる姉妹で2週連続初優勝と鮮烈なデビューを飾った。今季の出場権をかけた最終予選会は70位、90位となり2人とも主戦場はステップアップツアーとなった。それでも、レギュラーツアーの主催者推薦8試合の限られたチャンスを活かして、19歳の女子短大生プロはシーズン後半戦の出場権獲得を目指すことを誓った。前編、後編に分けて紹介する。(取材・構成=榎本 友一、岩原 正幸)
―プロデビューした2021年を振り返って。
明愛「プロテストにも、2人で受かることができましたし、ステップアップツアーでも2人で優勝できたので良かった。いい年になりました」
千怜「私も2人でプロテストを受かることができて、ステップでも優勝できて。想像していなかったことがたくさんあったので、いい年になりましたね」
―お2人ともプロゴルファーでもあり、埼玉・武蔵丘短大1年生の女子短大生でもありますよね?
明愛「はい。試合がない時は講義に通っています。栄養学とかいろいろ幅広いです。トレーニングのやり方など学んでいます」
―スポーツ専攻でプロゴルファー生活にも生きていますか?
千怜「体を動かすことが多いので、それをトレーニングに取り入れたりとかもしています」
―プロになった実感はいつわきましたか?
明愛「私はレギュラーツアー初戦の昨年7月の大東建託に出た時に感じました。1番のティーショットの時に、ですね」
千怜「最近、ボールとかグッズにサインを書いて渡したりして。プロなのかなぁ、と少し思いますね」
―プロ転向後、それぞれサインを決めるまでは悩みましたか?
明愛、千怜「はい。悩みました」
千怜「2人とも岩井なので、そろえたかったんです」
―昨年、レギュラーとステップと両方のツアーを回ってみて印象に残ったことは?
明愛「ステップは皆さんが話しかけて下さって、ワイワイやれて雰囲気が良かったです。楽しめるというか。レギュラーはもうピリピリという感じで。そこは違うかなぁと思いましたね。(レギュラーの方が)緊張します。ちゃんとしなきゃ、というのはありますね」
千怜「私も(感じる)雰囲気の違いは同じですね。昨年10月の伊藤園レディスで、三ケ島かなさんがラウンド後に熱心に練習していた姿を見ていました。その後の(11月のJLPGAツアー選手権)リコーカップで優勝されて。伊藤園でひたすらアプローチを練習していたのを見ていたので、そこがやっぱり違うなって感じました。熱というか、ゴルフに対する姿勢がすごいなって」
―昨年12月の最終予選会(QT)は姉妹そろって74、78と前半2日間で出遅れが響いて70位、90位でした。
千怜「初日終わって、QTに向けての準備ができていなかったなって思って。そのまま2、3、4日目といってしまい…。うまく気持ちも整えることができず、それも準備不足だな、と思って回っていましたね」
明愛「私もやっぱり心の準備もできていなくて。終わってから、気を抜いていい試合は一つもないって、改めて思いましたね。初日終わっての気持ちを変えられないまま、ずっと行ってしまったので、気持ちのコントロールが大事だと思います。次に生かしたいですね」
※3日配信の後編に続く。
◆岩井 明愛(あきえ)2002年7月5日、埼玉・比企郡出身。19歳。8歳から父・雄士さんの影響でゴルフを始め、埼玉栄高3年時の20年日本女子オープン14位でローアマを獲得。昨年のステップアップツアー、山陽新聞レディースカップで優勝。161センチ、59キロ。A型。家族は両親と妹、弟。
◆岩井 千怜(ちさと)2002年7月5日、埼玉・比企郡出身。19歳。8歳から父の影響でゴルフを始め、18年から埼玉県女子アマ3連覇。昨年9月のステップアップツアー、カストロールレディースでプロ初優勝。162センチ、59キロ。A型。家族は両親と姉、弟。