◆女子プロゴルフツアー 宮里藍サントリーレディス 第1日(9日、兵庫・六甲国際GC=6527ヤード、パー72)
ツアー4勝の西村優菜(スターツ)が8バーディー、1ボギーの65で回り、7アンダーでホールアウトした。前半スタート組終了時点では、林菜乃子と並び暫定首位。自身2度目の海外メジャーだった前週の全米女子オープンから7日夜に帰国したばかりだが、ハツラツとしたプレーで好発進を決めた。
西村は出だしの10番(パー4)で残り140ヤードのセカンドショットをグリーン右手前にこぼしたが、58度のウェッジで放ったアプローチでチップインバーディー。「自分でも、すごく思った通りに打てたショット。まさか入るとは思わなかったが、すごく気持ちよかった」と最高のスタートで波に乗った。
この日はショットが絶好調で7番の5メートルを除く、6つのバーディーパットが3メートル以内とピンに絡んだ。ラウンドを振り返った西村は「ショットがすごく良くて、バーディーチャンスをたくさんつくれたことが良かった。短いパットを2、3回外したけど、久々にビッグスコアを出せたのですごくうれしい」。昨年11月の大王製紙エリエールレディス以来の好スコアに笑みをはじけさせた。
先週の米メジャーは無念の予選落ちだったが、「練習場のアプローチグリーンも固く、コースと同じセッティングだったので、そういう難しいところで練習できるのはすごくありがたいし、せっかく行ったんだったらやりたいなと思って」日曜まで居残りで練習。その効果を感じさせる、国内復帰最初のラウンドでの好プレーに「今週の方がイージーには感じた」と手応えを明かした。
“海外メジャー効果”は、もう1つある。海外のトッププレーヤーのメンタル面が参考になったと明かし、「あまりプレッシャーを感じずにやってる姿を目の前で見られた。そういうプレースタイルを目指してみようと思って、今日はラウンドしていたので、すごく楽しかった」。メジャー2勝目を挙げたミンジ・リーもその1人。「最終日に結構、短いパターを何回も外していたけど、あまり気にしていないように見えた。そこでもう、切り替えているんだろうなというのが、すごく印象的だった。今まで自分は『何で外したんだろう』と考えてしまうタイプだったので、今日は18ホールあれば1個くらいミスはあるやと次へ行った。そうすると、いい感じにストロークができたので、それが自分に足りなかったところかなとも感じた」と強くうなずいた。
今季はここまでの11戦で2度の2位を含むトップ10が5度ありながら、惜しくも優勝に手が届いていない。大阪府出身の21歳は地元関西で、昨年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン以来の5勝目へ向けて「今週はすごく、楽しみたい気持ちが大きい。また明日も楽しんでラウンドをしたい」とさわやかな笑顔を見せた。