◆米男子プロゴルフツアー メジャー第３戦 全米オープン 第１日（１６日、米・ザ・カントリークラブ）
米国屈指の歴史あるコースでメジャー今季第３戦が開幕した。１０年連続１０度目出場の松山英樹（３０）＝ＬＥＸＵＳ＝が７０で回り、イーブンパーで４打差の日本勢最高２６位につけた。日本男子歴代単独３位となる自身３８度目のメジャーで３バーディー、１ボギー、１ダブルボギー。男女を通じて日本人初のメジャー２勝目へ上々の滑り出しをみせた。アダム・ハドウィン（カナダ）が６６の４アンダーで首位。
日本初の偉業へ、松山の戦いが始まった。最終９番パー４。残り２００ヤードの第２打で５アイアンを振り抜き、距離感ぴったりのピン左２メートル半につけた。バーディーで締め、観客の大きな拍手に納得顔で右手を上げて応えた。「世界一難しい」といわれるメジャーで、７０で回り４打差の上々のスタート。「最後はいいバーディーが取れたので良かった」と胸をなで下ろした。
前戦のメモリアル・トーナメントでは第１ラウンド途中で使用クラブの規則違反があり失格。５月の全米プロ選手権（６０位）以来、約１か月ぶりの“実戦”だった。序盤は試合勘が戻らず苦しんだ。１１番で初バーディーを奪うも、１２番で第１打を左の林に打ち込み、硬いグリーン上では３パットを喫して痛恨のダブルボギー。１６番は３メートル半の好機につけながらバーディーパットを決めきれず「ドタバタ」と厳しい表情だった。
それでも生命線のアイアンショットは切れた。実測１９６ヤードの６番パー３で２メートルにピタリとつけてバーディーを奪取。この日のパーオン率は全体６位の７２％とツアー屈指のショットメーカーが安定感を誇った。前回のメジャー、全米プロでは初日７２で５６位と出遅れただけに、開幕前にカギに挙げた初日をクリアした。
尾崎将司（４９度）、青木功（４２度）に次ぐ、日本男子歴代単独３位の３８度目のメジャー。４月に連覇に挑んだマスターズ、全米プロでは首痛もあり偉業はお預けとなっている。日本のエースは「悪くはない位置。２日目は（初日の）９番のようなプレーが最初からできるように」と期待を込めた。日本人はまだ手が届いていない、メジャー２勝目をつかみにいく。