◆米男子プロゴルフツアー今季メジャー最終戦 全英オープン 第3日(16日、英セントアンドリュース・オールドコース=7313ヤード、パー72)
【セントアンドリュース(英国)16日=宮下京香】第3ラウンドが行われ、1アンダー55位から出た松山英樹(LEXUS)は3バーディー、2ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギーの76と伸ばせず、通算3オーバーでホールアウトした。現時点で首位と15打差で優勝は厳しい状況になった。「うまくいかなかったですね」と肩を落とした。
かみ合わない一日になった。4番で1・8メートルを決めきれずボギー。パー4の6番では第1打をドライバーで「打ちミス」と右に大きく曲げた。ブッシュに入り、ラフにドロップ後の第3打でグリーンに乗せた。だが、ピン手前15メートルからのパットは2・5メートル届かず、ボギーパットはカップの右に抜け、1メートル弱の返しのパットも外し、観客から悲鳴のような声が漏れた。結局3オン4パットのトリプルボギーを喫した。
その直後の7番は第1打をフェアウェーに運び、1メートル弱につけてバーディー。9番も5メートルのバーディーパットを決めた。だが、11番で第1打をグリーン手前バンカーに入れてボギー。14番では第2打がグリーン左手前の深いポッドバンカーへ。肩をガックリ落とした。脱出には2打要し、5オン2パットのダブルボギーをたたいた。初日からスコアを作れない要因の一つ、パッティングについては「ラインが合えば、タッチが合わなかったり、タッチが合えばラインが一筋違ったり、そういうのを繰り返している」と説明した。
だが、最後に見せ場を作った。17番で「ホテル越え」の第1打はドライバーでフェアウェー左サイドの好位置へ。しかし2打目がグリーン左にある78年大会第3日に中嶋常幸が脱出に4打を要したことから呼ばれる“トミーズバンカー”につかまった。そこからが冷静だった。バンカーから3打目はしっかり振り抜き、頭上より高い壁を脱出。ピンに向かって転がり、2・5メートルにつけてパーで切り抜けた。18番も奥から4メートルを決めてバーディー締め。歓声を浴びたが、険しい表情だった。
現地では日本人のギャラリーが、松山の組に多くついて応援した。今季最後のメジャーの最終日に向けて、「明日もう一日あるので、いい形で終えられるように頑張りたいなと思います」とチャージへ気持ちを引き締めた。