堀川未来夢、日大OB“第2の故郷”静岡・三島で3差単独首位 メジャー2勝目へ王手


3番ティーショットを放つ堀川未来夢(カメラ・今西  淳)

3番ティーショットを放つ堀川未来夢(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社後援 ▽日本男子プロゴルフツアー メジャー第2戦 日本プロ選手権 第3日(6日、静岡・グランフィールズCC=7219ヤード、パー71)

 ツアー2勝の堀川未来夢(29)=Wave Energy=が8バーディー、1ボギーのこの日ベストに並ぶ64で通算14アンダーで、2位以下に3差をつけて単独首位に躍り出た。日大出身で静岡・三島市の同会場は慣れ親しんだコース。19年日本ツアー選手権森ビル杯以来となる国内メジャー2勝目に“第2の故郷”で王手を掛けた。嘉数光倫(かかず・てるみち、32)=エナジック=が3打差の2位につけた。

 人一倍強い“日大愛”を持つ堀川が、未勝利の思い出の地で日本タイトル2勝目に大きく前進した。4人が並んだ首位から出ると、起伏の激しい特徴をよく知るコースを攻略し、この日ベストに並ぶ64で後続を3打突き離した。「15番ホールのボギー以外は、全てマネジメント通りでした」。自慢の分厚い胸板を前に突き出し、うなずいた。

 1、2番でショットをピンそばに運んで連続バーディー発進すると、3番は7メートルのパーパットを沈めた。13、14番で5、10メートルを沈めると、終盤の17番は6メートルをねじ込み8バーディー。「パッティングで嫌な感じがなく、思ったところに打てている」。富士のふもとで拍手喝采を浴びた。

 日大時代は寮のある三島市を拠点とし、グランフィールズCCではキャディーを務め、練習ラウンドもよく回った。卒業後もプロ生活の傍らコーチとして、後輩の指導を行う。「お世話になった方たちがたくさんいて懐かしい。一番の恩返しはOBが優勝することですかね」と、初日(4日)から語っていた。

 近年は、パットのイップス(思うように手が動かなくなること)に苦しんだというが、日大の先輩2人から苦難脱出のヒントを得た。約1か月のツアー中断中に、自身のYouTubeチャンネルで矢野東(45)とコラボ。「アドバイスがピンときて、かみ砕いてはめ込んだらすごく良かった」。7月上旬には丸山茂樹(52)から、パッティング時のアライメント(体の向きをターゲットに合わせること)を教わったと明かした。

 現在はパットで「時間をかけないようにシンプルに打っている」という。今季は20位以上が一度もない中、訪れた絶好のチャンス。「いつも通りのゴルフを着々と。3アンダー以上で回りたい」と平常心を強調した。

 ◆堀川 未来夢(ほりかわ・みくむ)1992年12月16日、神奈川・厚木市生まれ。29歳。父の影響で4歳からゴルフを始め2012、14年関東アマ優勝。日大を経て14年プロ転向。19年国内メジャー、日本ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。昨年終盤のカシオワールドオープンで2勝目。ドライバーの平均飛距離は約280ヤード。家族は両親と兄。176センチ。84キロ。

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