馬場咲希
ゴルフの全米女子アマチュア選手権が１４日、米ワシントン州チェンバーズベイ（パー７３）で３６ホールのマッチプレーの決勝を行い、１７歳の馬場咲希（日本ウェルネス高２年）が、モネ・チュン（カナダ）を１１アンド９（９ホールを残して１１アップ）で下し、初優勝を飾った。日本勢では１９８５年の服部道子以来、３７年ぶりの快挙となった。
馬場は決勝の舞台でも堂々としていた。１番でパー、チュンがボギーとし、１アップを先行させると、予選から引き続きショットがさえ、５番パー４では第２打をピン左奥約２メートルにつけてのバーディー。１３番パー５では第３打をグリーンの傾斜をうまく使って左奥約３メートルに寄せ、１４番パー４も２打目を約３メートルへ。いずれもバーディーで７アップを奪い、最初の１８ホールを終えた。
ショットがやや乱れた後半だが、小技が光った。２０ホール目で相手選手にバーディーを奪われ、２１ホール目は約１メートル半のパーパットを外し、ボギー。流れを手放したかと思われたが、２２ホール目のパー５でグリーン手前からの第３打、アプローチで約２メートル半に寄せてバーディー。２３ホール目のパー４は第２打をグリーン奥のカラーにこぼしたが、約２０ヤードからチップインバーディーで右拳を握り、再び７アップに。そこから２６ホール目までに１０アップとし、パー３の２７ホール目。約４メートルのバーディーパットを決めて勝負あり。仲間からウォーターシャワーを浴びると、右手で目頭を押さえた。
馬場は海外メディアの優勝インタビューで「すごいうれしいです。ラウンド中はずっと『勝つ、勝つ、勝つ』と考えていた。いつも通りの自分のプレーをすることと、とにかく勝ちたいと思ってラウンドしていました。（日本勢で）３７年ぶり（の優勝）ということを聞いていて、服部道子さんの次に名前を残すことができて、本当にうれしいです」と笑顔で話した。
◆馬場 咲希（ばば・さき）２００５年４月２５日、東京都生まれ。１７歳。父・哲也さんの影響で５歳からゴルフを始める。中２の１９年、関東ジュニア優勝。国内ツアーは２戦に出場し、５月のブリヂストンレディス（２８位）でベストアマ。通信制の日本ウェルネス高に在学。得意クラブはドライバー、アイアン。憧れは東京五輪金メダルのネリー・コルダ（米国）。１７５・３センチ。家族は両親、姉、妹２人。