浜崎未来 ミレニアム世代4人目Vへ 首位に3差3位浮上 島根県出身25年ぶり女子プロゴルファー 


15番、笑みをみせる浜崎未来、トータル5アンダー3位タイでホールアウトした(カメラ・小泉 洋樹)

15番、笑みをみせる浜崎未来、トータル5アンダー3位タイでホールアウトした(カメラ・小泉 洋樹)

◆女子プロゴルフツアー ニトリレディス 第2日(26日、北海道・小樽CC=6655ヤード、パー72)

 11位で出た新人の浜崎未来(22)=TSKグループ=が4バーディー、1ボギーの69で通算5アンダーの3位に浮上。首位と3打差。島根県出身3人目のプロゴルファーは、同郷の錦織圭(テニス)が憧れの存在。難関・小樽を攻略し、2000年度生まれ“ミレニアム世代”で4人目の優勝を狙う。原英莉花(23)=NIPPON EXPRESSホールディングス=が71の8アンダーで首位をキープ。

 海風の吹く難コースで価値ある60台だ。本格参戦1年目の浜崎は4番で7アイアンの第1打を1メートルにつけるなど4バーディーを重ね、「ショットがすごく安定していた」。プレー中のポーカーフェースとは打って変わり、リモート会見ではルーキーらしく初々しい笑顔で振り返った。3打差3位に浮上し、2戦ぶりに予選通過した。

 昨年6月に2度目のプロテストに合格し、島根県出身で25年ぶり3人目のプロとなった。「同い年に選手がいなくて、県内ではいつも1人で練習していた」。通信制の宍道高(島根)を卒業後は、滋賀・甲賀CCで働きながら腕を磨いた。8月は11位、9位と上位を争い、地元局のニュースで大々的に取り上げられ、「地元の方から『見たよ』と連絡をいただいたり、伝えてもらえてうれしい」と注目度も急上昇中だ。

 同県出身のテニス・錦織に憧れている。「世界で戦うアスリート。島根はスポーツが強いわけではないので、すごいなと感じる。私もそういう存在になれるように頑張りたい」と、将来は海外メジャー挑戦を目指す。島根の宍道湖名物「しじみ」も「母が作ってくれるみそ汁を飲んでいます」と力になっている。祖母の家が海の近くにあり、魚介が好物。イカがお気に入りといい、「今週は生ものは我慢しているので、どこかのタイミングで食べたいですね」と笑い、北海道名物の海鮮料理で優勝祝いを思い描く。

 “ミレニアム世代”では古江、西村、吉田に続き4人目の優勝を狙う。「本当にすごいなと刺激を受けている」と話す浜崎は残り2日へ「コースが難しいので、なるべくボギーを打たないように。チャンスでバーディーを取りたい」と気合。陸路で約1900キロ離れた小樽の地で故郷を背負って戦う。(岩原 正幸)

 ◆浜崎 未来(はまさき・みらい)2000年6月29日、島根・松江市生まれ。22歳。7歳から父と兄の影響で競技を始め、16年全国高校ゴルフで優勝。20年度(21年6月実施)プロテストに合格。今季はトップ10が1回で、ポイントランクは84位。得意クラブはアイアン。趣味は音楽鑑賞で韓国の「BIGBANG」をよく聴く。162センチ、58キロ。

 ◆島根出身の主なアスリート

 ▼錦織圭(テニス)14年の全米オープンでシングルス準優勝、全仏、全英、全豪でもベスト8に複数回入っている。

 ▼梨田昌孝(プロ野球)現役時代は近鉄で捕手として3度のベストナイン。近鉄(00~04年)、日本ハム(08~11年)、楽天(16~18年)で監督を務めた。

 ▼アニマル浜口(プロレスラー)娘の浜口京子氏はレスリング女子で04年アテネ五輪、08年北京五輪の72キロ級で銅。娘は東京・台東区出身。

 ▼福井誠(競泳)60年ローマ五輪800メートルリレー銀、64年東京で同種目銅。

 ▼三浦龍司(陸上)昨年の東京五輪男子3000メートル障害で日本人初の7位入賞。

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