馬場咲希、全米女子アマV後初戦は3オーバー発進…注目度アップも「慣れていない」ショット&パット安定せず


馬場咲希

馬場咲希

◆女子ゴルフ  世界女子アマチュア チーム選手権 第1日(24日、フランス・ル・ゴルフ・ナショナルほか)

 世界最大のアマチュアチーム対抗戦が2コースで開幕した。14日の全米女子アマ選手権で日本勢37年ぶり2人目の優勝を果たした馬場咲希(17)=日本ウェルネス高2年=が快挙後初戦で3バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの74。急上昇する注目度に「慣れていない」とこぼし、3オーバーで終えた。上田澪空(みく、17)=共立女二高2年=が71のイーブンパー、橋本美月(19)=東北福祉大2年=は72の1オーバーで日本は1オーバーだった。

 日本ゴルフ界を沸かせた馬場が、再び世界の頂に挑んだ。全米女子アマで1985年の服部道子以来、日本勢37年ぶり2人目の優勝。快挙後初戦はその熱を残したまま出たが、日々、増すばかりの注目に「慣れていない」とポツリ。武器のショット、前戦でさえたパットも安定せず、4番でバーディーの後、7番、8番で連続ボギー。終盤も立て直せず、17番でダブルボギー、18番もボギーで力を発揮できなかった。

 17歳の新星は「コースが難しいこともあるが、自分のプレーが崩れている」と悔しさを募らせた。初めての団体戦では3人のうち上位2人の成績で決まる、初日のチームスコアに貢献できなかった。

 初めて日の丸を背負って戦った。6月のメジャー、全米女子オープンは日本人アマで唯一の予選突破(49位)。そして前戦の全米女子アマで史上3番目の大差で勝利。圧倒的強さを世界に示した。1日付で念願のアマ日本女子代表に初選出され、今回は「JAPAN」の文字が入ったユニホーム姿を試合で初披露。「夢だった」とかみ締めてプレーした。

 馬場は全米女子アマV後、日本に一時帰国。国内で“フィーバー”ぶりを肌で味わった。インスタグラムのフォロワーも前戦優勝前の数千人から3万人に増え、「本当にびっくり。こんなに大ごとだとは思っていなかった」と驚きを隠せない。口にはしないが、日に日に増す注目から、渡仏後も重圧がのしかかっていた。

 今大会の日本女子では、86年に服部道子、前回18年の安田祐香らが個人戦で2位に入った。団体戦でも18年の2位が最高成績。長身175・3センチのニューヒロインは大きなプレッシャーをはねのけ、再び「世界一」の座を狙いにいく。

 ◆馬場 咲希(ばば・さき)2005年4月25日、東京・日野市生まれ。17歳。父・哲也さんの影響で5歳から始める。5月の関東女子選手権でV。国内ツアーは2戦に出場し、同月のブリヂストンレディス(28位)でベストアマ。通信制の日本ウェルネス高に在学。得意クラブはドライバーで平均飛距離は270ヤード。憧れは東京五輪金のネリー・コルダ(米国)。身長175・3センチ。家族は両親と姉、妹2人。

 ◆世界女子アマチュアチーム選手権 国際ゴルフ連盟が主催し、2年に1度の開催。1964年に第1回がフランスで行わた。2020年は新型コロナウイルスの影響で中止。前回18年に安田祐香が個人戦で2位、日本女子は団体戦も2位に入った。今大会は各チーム2~3人で構成され、56か国が参加。ストロークプレーの個人戦と各チームで上位2人の成績をその日のチームスコアとし、4日間の合計で争う団体戦が行われる。

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