川崎春花の魅力はショット力 データを活用する環境で育った若手が躍進…諸見里しのぶさんが分析


16番、バーディパットを外して悔しがる川崎(カメラ・岩田 大補)

16番、バーディパットを外して悔しがる川崎(カメラ・岩田 大補)

◆女子プロゴルフツアー ▽今季メジャー第2戦 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯 最終日(11日、京都・城陽CC=6555ヤード、パー72)

 2003年生まれのルーキー・川崎春花(フリー)が1イーグル、6バーディー、ボギーなしの64をたたき出し、通算16アンダーの逆転でツアー初優勝をメジャーで飾った。2009年大会覇者でツアー通算9勝の諸見里しのぶさん(ダイキン工業)が川崎のショット力の高さを解説した。そして、今季ツアーでは01年生まれの西郷真央(島津製作所)が初優勝から5勝、山下美夢有(加賀電子)は2勝、02年生まれの岩井千怜(ホンダ)が初優勝から2戦連続Vを挙げ、若手が躍進する。近年の女子ツアーで新星が、次々に誕生する要因を分析した。

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 川崎選手は最終日に圧巻のゴルフを見せてくれました。魅力はなんといってもショット力の高さ。8番のイーグルショットもそうですし、後半のバーディーラッシュはピン位置が前後に振られた中、傾斜地やラフからも距離感を合わせて、3メートル以内の好位置につける完璧な内容でした。好調時に迷わず振り抜いていける思い切りの良さも、ビッグスコアにつながりました。

 メジャーで初優勝がかかった中でも物おじせず、自然体で戦える精神面の強さも感じました。8月末にステップアップツアーでプロ初優勝を挙げ、自信をつけて臨めたことも大きかったでしょうし、地元のプロテストを通った地で強い思いもエネルギーに変えて戦っていました。

 また強い新星が出てきました。飛距離も出るし、国内にとどまらず海外のメジャーでも上位を争うようになれる一人だと感じました。まずは勢いそのまま来週も優勝争いに加わってくるのではとワクワクさせられますね。

 今季は01年生まれで初優勝から5勝を挙げる西郷選手を始め、若い世代の躍進が光ります。要因の一つに挙げられるのはスピン量など数値がデータ化された事です。近年は多くの選手がツアー転戦時も計測器を持参し、日々自身の状態を把握して試合に臨んでいます。以前は感覚で養っていた部分を数値化する事で課題も明確になり、技術向上につながります。若い選手はジュニアの時からそういった環境で育っており、躍進に比例していると考えます。(女子プロゴルファー)

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