１８番、尾関彩美悠は笑顔をみせる、トータル１１アンダー首位でホールアウト（カメラ・岩田 大補）
◆女子プロゴルフツアー 住友生命レディス東海クラシック 第２日（１７日、愛知・新南愛知ＣＣ美浜Ｃ＝６５０２ヤード、パー７２）
昨年１１月のプロテストに合格したルーキー・尾関彩美悠（あみゆ、１９）＝フリー＝が３位から出て、この日最少タイの６６で通算１１アンダーに伸ばし、単独首位に浮上した。プロ初の１イーグルを含む４バーディー、ノーボギー。初優勝に王手をかけた。２００３年度生まれの同期で前週にメジャーを制した川崎春花（１９）のルーキーＶに続く。通算２勝の吉田優利（２２）＝エプソン＝が１０アンダー２位。
愛らしいピンクのウェアに身を包んだ尾関が６メートルのイーグルパットを沈め、満面の笑みを浮かべた。３つ伸ばして迎えた１５番パー５だ。残り１８０ヤードから６アイアンで２オンすると、プロ初のイーグル。「イーグル賞もあるので取りたかった」。決勝ラウンド（Ｒ）で１００万円もらえる当該ホールで達成も、この日は予選Ｒ。実際は賞金をもらえないが、勘違いするほど興奮していた。
この日の知多半島は最大瞬間風速１２・７メートルの強風が吹き荒れた。１９歳の新人は最終組でのプレーも「緊張は全くしなかった」とさらり。ウッド系を新調したことで左へのミスが減った。風に負けないショットで自己ベストに並ぶ６６で単独トップ。女優・小芝風花似と評判で「何事もポジティブに考えて落ち込まないよう意識している」とラウンド中も“あみゆスマイル”を振りまいた。
吉兆の予感だ。優勝した２１年の日本女子アマ、同１１月にトップ合格を果たしたプロテストはともにイーグルを奪っていた。「（いいイメージは）めっちゃあります。吉兆？ はい、フフフ」と表情を崩した。
前週のメジャーで同期の川崎が逆転で世代初のツアーＶ。「春花ちゃんを見て、いいなあと思ったし、自分も早く優勝したいなという気持ちが強くなった」と刺激を受けた。川崎に続く新人２週連続制覇を狙う。
最終日最終組は６月の宮里藍サントリーレディス（８位）以来２度目。「明日は天候が荒れると思うので、その中でもしっかり自分のプレーができたら。（前回は）実力不足とマネジメントが足りていなかった。しっかりマネジメントを大事にしたい」。初優勝に王手をかけたが、尾関の心に油断はない。（岩原 正幸）