腰痛から3週ぶり復帰の石川遼「まだ不安は拭えない」も、スコットとの競演に「夢みたいな時間」


練習の合間に笑顔を見せる石川遼 (カメラ・馬場 秀則)

練習の合間に笑顔を見せる石川遼 (カメラ・馬場 秀則)

 男子プロゴルフのメジャー第3戦・日本オープンは、20日から4日間、兵庫・三甲GCジャパンC(7178ヤード、パー70)で行われる。9月30日のパナソニックオープン第2日に腰痛で途中棄権した石川遼(カシオ)は約3週ぶり復帰戦となり、12ホールの練習ラウンドで調整した。腰の状態はまだ万全ではないが、一緒に回った2013年マスターズ覇者アダム・スコット(オーストラリア)に刺激を受け、「本当、幸せ過ぎます」と実感を込めた。

 石川は、大会3年ぶり6度目出場のスコット、アマチュア世界ランク1位の蝉川大果(たいが、東北福祉大)らと練習ラウンドを回った。自身の腰の具合は、10日間はクラブを振れず、今月12日からようやく練習を再開して徐々にならしていく段階だと明かした。「だいぶ鈍った感じはある。トレーニングもまだ本格的には再開できていない。不安は正直まだ拭い切れない。ここからシーズン終了までまずは気を付けてやって、オフにもっと体を強くしなきゃ」と慎重に話した。

 その上で「今は症状はなく、かなり自由に打てる。今だけを考えれば痛くない。ここにいるからには今の状態の中でベストを尽くす準備はしている。しっかりやっていこうという気持ちでいる」と言葉に力を込めた。メジャーの難セッティングで行われるコースの印象を「フェアウェーとラフのコントラストがはっきりしている。パープレーだったらナイスプレーだと思う。4日間パープレーを続けられたら、自分の中ではいい数字かな」と警戒しながら語った。

 米ツアー14勝で元世界ランク1位、42歳で第一線で戦い続けるスコットから多くを吸収した。「スイングの考え、クラブ選び、アプローチ、バンカーなど技術的な話。全てが新鮮でした。トップクラスの選手の頭の中のほんの0・1%でも共有してもらっただけで新鮮だし、すごい熱く語ってくれた。夢みたいな時間」と表現した。

 スコット自身が苦悩を明かす場面もあったといい、実際に聞いた石川は「この2、3年、いろんな打ち方をして、これやったけどダメで、何で悩んでいてという話もしていた。人間なんだな」と感激しきり。「人として素晴らしい。感動しました。本当、幸せ過ぎます」。うれしそうな表情で、充実した時間を振り返っていた。

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