蝉川泰果 アマ史上初の2勝目&アマ95年ぶりメジャー制覇に王手 6打差首位で最終日へ


2番、ティーショットを放つ蝉川泰果(カメラ・馬場 秀則)

2番、ティーショットを放つ蝉川泰果(カメラ・馬場 秀則)

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 第3日(22日、兵庫・三甲GCジャパンC=7178ヤード、パー70)

 首位タイから出た蝉川泰果(たいが、21)=東北福祉大4年=が1イーグル、7バーディー、2ボギーの通算13アンダーで6打差の単独首位。自身が初日に記録したアマの大会最少ストロークを1打更新する63で、史上初のアマ2勝目に王手をかけた。第1回・1927年大会の赤星六郎以来95年ぶりアマのメジャー優勝へ前進した。9番パー4ではプロ顔負けの圧巻のイーグルを奪った。

 蝉川が自身の名前の由来でもあるタイガー・ウッズばりのスーパープレーを見せた。ティーが前に出た9番パー4。3ウッドを握り、果敢に攻めるとピン右8メートルへ。イーグルパットを沈めると何度も拳を握り、数百人の観客からの拍手喝采に応えた。この日1オンしたのはA・スコットら4人だけ。「刻むのは頭になかった。せっかくだから見に来た人を沸かせたい」。既にプロ並みのメンタリティーを持つ大学生アマは堂々と言った。

 さらに「ギャラリー目線を意識して回っている。アマチュアでできないプレーが見たいと思って、小さい頃から(ゴルフ場でプロのプレーを)見に来ていた。自分ができるアグレッシブなプレーを前面に出したい」と語り「あのショットは満点」とうなずいた。

 自身の記録を塗り替えるアマで大会最少の63で、パナソニックオープン(9月)に続く史上初アマ2勝、95年ぶり大会&メジャーVへ2位に6打差をつけた。「明日(23日)8アンダー出すくらい、もっともっと伸ばしてしっかり勝ち切りたい」。規格外のアマは、どこまでも強気だ。(岩原 正幸)

 ◆蝉川の記録

 ▽最終日を首位で迎えるアマチュア 13年関西オープン・大堀裕次郎(※54ホール)、18年関西OP・久保田皓也、19年三井住友VISA太平洋マスターズ・金谷拓実、21年パナソニックOP・蝉川に続く、5例目(99年以降)。

 ▽21歳265日の優勝なら 大会史上4番目(日本人では1928年浅見緑蔵に次ぐ2番目)の若さ。

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