◆男子プロゴルフツアー マイナビABC選手権 第1日(3日、兵庫・ABCGC=7217ヤード、パー72)
10月31日にプロ転向を宣言し、今大会でプロデビュー戦を迎えたアマチュア世界一の蝉川泰果(たいが、東北福祉大4年)は2バーディー、4ボギーの74で回り、通算2オーバーの70位で初日を終えた。
会場のある兵庫県加東市出身の蝉川は、スタート時に地元から駆けつけた“応援団”に「タイガー!」「頑張って~!」などと多くの声援を受けた。出だしの1番ではセカンドショットをピン手前数十センチにつけて、いきなりプロ初バーディー。ひときわ大きな歓声が上がった。しかし、4、5番で連続ボギー。前半を1オーバーで折り返した。
後半も出だしの10番でボギーをたたき、流れに乗れず。さらに1つスコアを落としてホールアウトした。蝉川は「いやー、悔しいですね」と第一声。「3パットが5回もあったので…。パッティングですね。自分の中で真っすぐ構えているつもりでも、全然左に(ボールが)飛んじゃってて。その辺の修正を早く上がってからしたいなと思っていました」と唇をかみ、自己採点は「10点」とした。
レギュラーツアーで70位以下となったのは、予選落ちした今年5月のミズノオープン第2日(76位)以来。蝉川は「正直、この位置というのは久々なので、心構えとかをしっかり持っておかないと。本当にトップ選手ばかりの中での試合なので、自分が少しでも気を抜いたりしちゃうと、結果を残せていけないと思うので、自覚を持って臨みたい」と締め直した。
プロデビュー最初のホールとなった1番では、「もちろん、緊張しました。スコアカードを書く時は手が震えました」と明かしたが、ギャラリーの声援に笑顔で応えるなど、はた目には感じさせなかった。祝日で、多くのギャラリーが駆けつけたことに「うれしいですね。それだけ注目されているんだなと思えたのと、自分がもっともっといいプレーをすれば、ギャラリーも増えると思うので、自分のプレー次第でお客さんも呼べるのかなと感じました」とプロの自覚をにじませた。
納得の内容とは言えない“ホロ苦デビュー”を「緊張はしたけど、シンプルにヘタっすね」と受け止めた。そして、すぐに視線を前に向けた。「もっともっと、練習をすればいいだけ。やっぱり、上しか見てないですかね。(パッティングを)直すのは大変だけど、落ち込んでいても仕方ないので、直さないといけないですね」と2日目からの挽回に力を込めた。