勝みなみ、8バーディー64でV字回復4位「全てよかった」来季米ツアー最終予選会へ弾み


18番、スコアを8つ伸ばしてホールアウトした勝みなみ(カメラ・豊田 秀一)

18番、スコアを8つ伸ばしてホールアウトした勝みなみ(カメラ・豊田 秀一)

◆女子プロゴルフツアー今季最終戦 メジャー▽JLPGAツアー選手権リコー杯 第2日(25日、宮崎・宮崎CC=報知新聞社後援)

 7打差27位から出た勝みなみ(24)=明治安田生命=が8バーディー、ボギーなしでトーナメントコースレコードタイの64をマーク。通算7アンダーで首位と4打差4位に急浮上した。次週挑戦する米女子ツアーの最終予選会(QT=12月1~4、8~11日)に弾みをつけるべく今季ツアー3勝目、通算8勝目へ好位置につけた。渋野日向子(24)=サントリー=は17位に後退。イ・ミニョン(30)=韓国=が、通算11アンダーで首位に立った。

 勝が、ゾーンに入った。ショットがピンに絡み、パットも「コロン」と小気味よい音を立て続けた。前後半で4バーディーずつ。気づけば今会場では葭葉ルミ(16年)、古江彩佳(21年)に並ぶトーナメントレコード64に達し「全てよかった。本当にいい一日だった」。地元九州での好プレーに、“薩摩っ娘”が快活に笑った。

 一夜にして、別人となった。前日にダブルボギーをたたいた10番は、58度ウェッジでピンそば数十センチにピタリ。さらに、ともにボギーだった7番で12メートル、12番では10メートルのロングパットをカップイン。いずれもバーディーでやり返したが、報道陣の指摘に「え? 全然見てなかった。考える暇がないくらい集中していた」と苦笑い。一打一打の世界に入り込んでいた。

 1オーバーと出遅れた初日を「(難しい)高麗グリーンで、いろいろ考え過ぎちゃった」と反省。「考えすぎず、自信を持って打つ」意識改革で改善した。パーオンは18ホール中「9」から、この日トップの「16」に一変。パットも「29」→「27」と数字に顕著に表れた。「目の前のことに一番、集中できている時が自信を持てる時。今日はそんな感じ」。逆転で史上3人目の大会連覇した10月の日本女子オープン3、4日目に近い感覚ながらも、「今までにないくらい地に足がついていた」と手応えを深めた。

 週明けの28日には渡米し、来季の主戦場に見据える米ツアーのQTに挑む。今大会開幕前には「自信をつけて行きたい。今年決めた目標が3勝以上。達成して行きたい」と意欲を明かしていた。その米挑戦についても、この日は「(頭に)全くなかった。今はリコーカップに集中している」と断言。“V字回復”の勢いそのままに目指す頂点まで上り切り、海を渡る。(宮崎 尚行)

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