
3番、ティーショットを放つ池田勇太(カメラ・谷口 健二)
◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン 第3日(26日、高知・Kochi黒潮CC)
6位から出た通算21勝の池田勇太(36)=フリー=が9バーディー、1ボギーの64で回り、通算18アンダーで首位と4打差の3位に浮上した。16年以来の大会2勝目&ツアーでは19年ミズノオープン以来の優勝チャンスが訪れた。C・キム(米国)が22アンダーで首位を守り、完全優勝に王手。初優勝を狙う岩崎亜久竜(あぐり、24)=フリー=が1打差2位で続いた。
池田は6番から5連続バーディーを奪い、一気に伸ばした。4打差の3位に浮上し、「3日目で追いかける立場なので、周りに負けず8アンダーで回れたのは大きい」と合格点を与えた。
10月の日本オープンから顎を正しい位置にするための矯正器具を口内に装着して戦っている。6月頃から首や足、顔などに痛みを覚え、「顎(がく)偏位症」だったことが判明した。「(スイング時に)食いしばれないから、ドライバーで約20ヤード落ちる」と説明。さらに「毎日晴れててほしい。(曇り空の)今日はしんどかった」と、気圧の変動で顔周辺が痛むなど決して万全とは言えない。
今季はANAオープン(9月)で1打差3位など、19年6月以来の優勝へあと一歩に迫る。「勝ってナンボの世界。まだまだやれる姿を見せなきゃいけないし、優勝争いを繰り返していかないと」。若手の台頭を実感しつつも、12月に37歳を迎える実力者は、持ち前の技術で対抗する。(岩原 正幸)