初出場の21歳蝉川泰果、大会最年少Vへ「自分でもびっくり」な1年を「優勝」で締める…1日から日本シリーズJTカップ


18番、紅葉を背にVサインの(右から)佐伯三貴コーチ、蝉川泰果、中村凛キャディー(カメラ・今成 良輔)

18番、紅葉を背にVサインの(右から)佐伯三貴コーチ、蝉川泰果、中村凛キャディー(カメラ・今成 良輔)

 国内男子プロゴルフツアーの2022年シーズン最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップが12月1日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で開催される。初出場の蝉川泰果(たいが、東北福祉大4年)が28日に会場入りし、約9時間をかけたみっちり調整。アマチュアで2勝し、プロ転向して迎える今季最終戦へ「限られたトップ選手しか出られない大会。すごく気持ちが入ります。納得するプレーをするのも大事だし、優勝を目指して頑張りたいです」と言葉に力を込めた。

 開幕3日前は気温10度前後の中、午前8時すぎに来場。“一番乗り”で会場入りした同じく初出場の小林伸太郎と並び、練習場で快音を響かせた。その後、18ホールの練習ラウンド。2番ではピン手前約1メートルにつける好ショットを見せたが、球は止まるかと思いきや急傾斜を転がり、グリーン手前ラフにこぼれた。「これ、やばいって」と思わず声が出た。難コースを見て回り「やっぱり難しいですね。(名物の)18番でバーディーがきたらイーグルという感じです。マネジメントが大事になる」と警戒した。

 今季最終戦は同じ東北福祉大出身で、大学のゴルフ部コーチを務める女子ツアー7勝の佐伯三貴氏が初めて練習ラウンドから同行する。この日も朝からつきっきりで指導をしてくれた。ショットではスイングのフィニッシュでかかとが外に向きすぎており「めくれ上がるのを行きすぎないように」助言を受け、修正に努めた。2週前の前戦、ダンロップフェニックスはショットの調子が上がらず上位争いに加われなかったが、「すごい良くなった」と手応えを得た。

 9月のパナソニックオープンでツアー6人目のアマチュア優勝。10月のメジャー、日本オープンでは日本人95年ぶりの快挙を遂げ、11月にプロ転向した。「今年はQTトップ通過が目標だったので、さらにいい結果が残せたのは自分でもびっくりしています」と振り返った。今大会では日本オープンに続くメジャー2連勝、そして1981年の羽川豊(23歳363日)を超える大会最年少優勝を目指す。21歳の注目のルーキーは、記録ずくめの2022年を最高の形で締めくくる。

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