
笑顔でプレーする比嘉一貴(カメラ・今西 淳)
男子プロゴルフツアーの最終戦、日本シリーズJTカップは1日、東京よみうりCC(パー70)で開幕する。
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今季最多4勝で前週に初の賞金王に輝いた比嘉一貴(27)=フリー=が、“V締め”での大記録を誓った。賞金王が参加する最終戦は2015年の金庚泰(キム・キョンテ、韓国)以来、7年ぶり。優勝賞金4000万円のこの大会で、比嘉が今季5勝目を達成すれば、賞金の獲得額が約2億2004万円となり、01年伊澤利光(約2億1793万円)、国内競技のみの94年尾崎将司(約2億1547万円)を上回り、73年のツアー制施行後、年間最多となる。「優勝を目指してできたら、記録的なご褒美もあると思う。優勝して今年を締めたい」と闘志を燃やした。
身長158センチで最も小さい賞金王となり、「地元の友達からも…100人ぐらい」と祝福の連絡でスマホの通知が光り続けた。「応援してくれる人は見てくれている」と感謝を込めた。
この日はプロアマ戦で最終調整。最終9番パー4で残り170ヤードからピン奥1メートルにピタリ。“さすが”のショットで同組のアマチュアを喜ばせ、「賞金王になったことはとりあえず置いておいて、気を引き締めて」と真の王者の座をつかむ。(宮下 京香)
◆ツアー年間最多賞金額 1973年のツアー制施行後、2001年に年間5勝を挙げた伊澤利光の2億1793万4583円(海外競技を含む)が歴代1位。国内競技のみでは94年に年間7勝を挙げた尾崎将司の2億1546万8000円が最多。比嘉が優勝し、賞金4000万円を加算すれば2億2004万1233円となり、ツアー史上最高額となる。