牧野裕氏、最終日展望「4打差に7人…18番だけでも2打差詰まる難コース、最後までもつれそうです」


13番、笑顔を見せる石川遼(カメラ・竜田 卓)

13番、笑顔を見せる石川遼(カメラ・竜田 卓)

◆報知新聞社主催 国内男子プロゴルフツアー 今季最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第3日(3日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 史上7人目の大会3勝目を狙う2015年、19年大会覇者の石川遼(31)=カシオ=が、通算5アンダーで首位と6打差の11位に後退も、逆転優勝“圏内”に残った。4バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69。大会連覇を逃した20年最終日の雪辱へ“攻め”に転じる考えも示唆し、大会史上2番目の大逆転劇に挑む。プロゴルファー・牧野裕氏が最終日の展望を寄せた。

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 石川は14番の2打目をフェアウェーから10ヤード近くショートした。いわゆる「ビトウィーンクラブ」。5本入れているウェッジの番手間の距離。目いっぱいの距離でバックスピンして戻り過ぎるのが嫌で、大きい方のクラブでスピン量を抑えるショットが少し、かみ気味に入ってしまった。悔やまれるショットが頭に残っていたのが、15番のオーバーにつながったと思います。

 改造中のスイングにはだいぶ、手応えが出てきたと言っていました。確かにリズムとテンポ、トップスイングからの切り返しのタイミングが非常にスムーズになっている。今日は痛いダブルボギーだが、全体的に安定感が出て、来年も含めて期待できるはずです。

 今季は若い選手が台頭。石川と同組だった河本は飛距離に注目しがちだが、マネジメントをしっかりできている印象。桂川は今季1位のパーオン率、トータルドライビングが示すようにショットが非常にいい。今大会でも上位につけている岩崎など今後が楽しみです。

 大会最終日。小平は米国のタフなコース、環境でもまれてクオリティーが非常に上がっている。しかも、優勝しているコースで攻め方も熟知。本命だろう。ただ4打差に7人。難コースで、代表的な18番だけでも2打差があっという間に詰まる。最後まで、もつれそうです。(プロゴルファー)

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