今季の女子プロゴルフ年間女王に輝き、9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン(報知新聞社後援)を制した山下美夢有(21)が23日、仙台市の宮城県立こども病院を訪問した。
同大会で獲得したコースレコード賞と初日ベストスコア賞の合計60万円を寄付。癒やしの音や光が出て、入院児童のストレス軽減に役立つ「LEDウォーターレスレインボーチューブ」が初めて導入されることになった。1本53万円と高価だけに、病院関係者は「なかなか買えるものではなかったので非常にありがたいです」と感謝した。
新型コロナ感染拡大防止のためオンラインで交流した山下は、児童からクリスマスソングを贈られ「また頑張ろうという気持ちになりました」と感激した。その後は中庭に出てドライバースイングを披露し、窓越しの声援に応えた。関係者によると「LED―」に加え、約170人の児童全員に自由帳とペンもプレゼントしたという。
大会開幕直前の9月には児童と任天堂スイッチの「マリオゴルフ・スーパーラッシュ」でオンライン対戦をしていた。「外に出られない子どもたちに、私ができることは何か。みんなに元気を届けるプレーをしたい」と強い気持ちで臨み、大会初優勝を果たした。「またここに戻って来られてうれしい」というのは紛れもない本音だ。
大会では同病院に救急車や院内看板を寄贈するなど支援活動を継続しており、今年で18回目。心優しき新女王は「もっともっと、みんなに元気を与えられるように」戦い続ける。