男子ゴルフで国内ツアー1勝の大西魁斗(ZOZO)が24日、東京・新宿区のスポーツ用品店Alpen TOKYO新宿でイベントに出席。トークショーやニアピン対決に挑み、クリスマスイブに集まった、計30人のファンとの交流を楽しんだ。
約30分間のトークでは、南カリフォルニア大時代の生活やメンタル面で大事にすることなどを披露し、将来的な目標には世界ランク1位を意味する「世界一」を掲げた。「また来年にここでいい報告ができたら」と活躍を約束をした。その後は30人の中からじゃんけんにより選ばれた5人の挑戦者と110ヤードのニアピン対決。大西が50度ウェッジで6・71ヤードにつけると、11歳の同じ読みの「海斗君」は8アイアンで4・18メートルへ。まさかの負けを喫したが、笑顔で記念撮影。「クリスマスイブという大事な日に来て下さってありがとうございます」と感謝し、楽しい時間を締めくくった。
プロ2年目の今季は、9月のフジサンケイクラシックでツアー初優勝を飾り、賞金ランクは13位と躍進した。11月の米下部のコーンフェリーツアーの2023年の出場権を懸けたQT(予選会)で12位となり、来年1月から8試合に出られる権利を得た。「日本で1勝を挙げることができて、QTはすごく大変でしたけど、そこを通れて一安心。今はホッとしています」と振り返った。
23年は1月12日開幕のソニー・オープン(米ハワイ州)で初戦を迎える。その後、バハマ、パナマ、コロンビアと米下部ツアーを転戦する予定。「まずはコーンフェリーツアーで頑張ってPGAツアーのカードを取るのが目標です。世界一になるためには、早くコーンフェリーツアーを卒業しないといけない。卒業したらPGAツアーでの1勝を目指します。頑張っていきたいです」と決意。来季は米下部ツアーを軸に、日本ツアーにも出場していく見通しだ。
短いオフシーズンは練習漬けの日々を送る。11日の日立3ツアーズ選手権の後、すぐに来年に向けたトレーニングを開始。「クリスマス?何も(予定は)ないですね。今日もゴルフの練習をしてきました。明日もゴルフ…ですね。トレーナーさんやコーチも(行事に)関係なく付き合ってくれていますし、実は、僕、本当に何にもないです(笑い)」。ちなみに体づくりの面では大きくし過ぎるのも良くないといい「パフォーマンスをメインにルックスも普通でいたい」と強じんで、引き締まった体を目指す。
9歳の時、語学力とゴルフの練習環境を求めて渡米。13歳からはIMGアカデミーで腕を磨き、南カリフォルニア大を出ている“逆輸入ゴルファー”といわれる若手有望株。10月に米ツアー初出場したZOZOチャンピオンシップで大学時代に共闘したメジャー2勝のコリン・モリカワ(米国)とも再会。「日本語よりも英語の方がすらっと出てきます」と話す24歳が、夢の舞台を見据えて、新たな一歩を踏み出す。