◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 最終日(30日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)
1打差2位で出た岩田寛(フリー)が6バーディー、1ボギーでこの日最少の65で回り、通算15アンダーで逆転。昨年8月の長嶋茂雄招待セガサミーカップ以来の通算5勝目を手にした。
21年以来の大会2勝目は、1973年のツアー制施行後では青木功、尾崎将司(ともに最多の5勝)、片山晋呉(2勝)に次ぐ4人目の日本人の複数回優勝となった。
岩田は会見で「優勝トロフィーが重くて、今腕に力が入らない」と苦笑いした。青色のジャケットに2年ぶりに袖を通した。最終日は青のポロシャツを着用し「半分(意識は)ありました」とニヤリと笑った。
開始2連続バーディーで単独首位に立った。4番で蟬川泰果に1打差に迫られたが冷静だった。5、8番でバーディーを奪い、突き放した。後半も11、12番で連続バーディー。感情を出さない自身のスタイルを、ラウンドの最後まで貫いた。オフは中東で行われたアジアンツアー3試合に出場も調子を崩した。「ボロボロになって日本に帰ってきた。開幕してこんなに早く優勝できるとは」と率直に語った。
難所の和合Cで2勝目。「(和合は)好きです。2回勝ってるんで」と42歳のベテラン。大会3勝目への期待を問われ、「まだ終わったばかりなので(喜びに)浸らせてください」と静かに言った。