◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 最終日(30日、千葉・浜野GC=6656ヤード、パー72)
単独首位で出た穴井詩(らら)=ゴルフ5=が4バーディー、3ボギーの71で回り、通算10アンダーで、今季2勝目、通算5勝目を挙げた。最終18番パー5でバーディーを奪い、永峰咲希(ニトリ)を1打差で振り切った。4日に開幕するワールドレディスサロンパスカップ(茨城GC西C、報知新聞社後援)で、メジャー初制覇を目指す。
穴井は自信を持って球の行方を見送った。18番パー5。82ヤードから58度のウェッジを振った第3打はピン上2メートル半に落ち、バックスピンで30センチに寄った。「バッチリ」のウイニングショットで、先にホールアウトしていた永峰を1打振り切った。「すごくうれしい。完璧な球を打ったので、それにも満足している」。4週前のヤマハレディースに続く、自身初のシーズン複数回優勝だった。
年齢による体の変化は否めない。以前は一日寝れば体力は回復したが、今は疲労が残る。集中力の持続に衰えを感じることもある。心身のスタミナ温存へ、秘策があった。石井雄二コーチに「一番日常でリラックスするのはいつ?」と聞かれた。「お風呂に入っている時間が好きです」と答えた。お気に入りの「ききゆ湯ファインヒート」の入浴剤を入れた湯船につかる1時間が至福の時。「お風呂から出てそのまま打つような気分で打てば?」。助言を生かした結果、「昔より最後まで集中力が持つようになった」と成果を実感している。
今季は9試合中4試合で30代が優勝と、ベテランの活躍が続いている。メルセデスランキング、賞金ランキングで、ともにトップに立った。次なるターゲットは、4日開幕のメジャー初戦、ワールドレディスサロンカップだ。「いい状態でメジャーに入っていける。年初めに『目標は?』と聞かれたら『メジャー優勝』と答えてきた。一つ目のメジャーなので、できれば取りたい」。飛距離と経験を生かし、初のメジャー取りに挑む。