吉田鈴 前週メジャー初Vの姉・優利に続く!史上初の姉妹2週連続Vへ3差4位好発進


2番、ティーショットを放つアマチュアの吉田鈴(カメラ・渡辺 了文)

2番、ティーショットを放つアマチュアの吉田鈴(カメラ・渡辺 了文)

◆女子プロゴルフツアー RKB×三井松島レディス 第1日(12日、福岡CC和白C、6299ヤード、パー72)

 前週、国内メジャーで初優勝した吉田優利(23)=エプソン=の妹でアマチュアの鈴(りん、19)=日本ウェルネススポーツ大2年=が6バーディー、2ボギーの68で回り、4アンダーで首位と3打差の4位発進した。8人目のアマ優勝と、史上初の姉妹での2週連続Vを目指す。岩井明愛(あきえ)が65で単独首位、双子の妹・千怜(ちさと)=ともに20、ホンダ=が1打差の2位につけた。

 姉に負けじと今週は妹が勢いよくリーダーボードを駆け上がった。前週、吉田優利がワールドレディスサロンパスカップで今季初V。この日はアマチュアで19歳の鈴が、前半に2つ伸ばすと、14番は67ヤードから第3打をカップインさせ、見事なバーディー。「すごくうれしかった」。68で3差4位につけ「組み立てがうまくできた」と姉そっくりの声で話した。

 3学年上の姉の背中を追い、6歳で競技を始めた。前週の最終日(7日)は練習場でネット中継を見て「本当にすごい。うらやましい」と、これ以上ない刺激を受けた。プロテストは21年に合格ラインまで1打差、昨年は2打差で不合格だった。悔しさをバネに今春には2年連続でオーガスタ女子アマ(米国)に出場するなど経験を積んでいる。

 前日(11日)は優利からアプローチを教わった。「私からお願いした」と鈴。おかげで得意の小技がさえ、好スコアにつながった。先日、兄を含めきょうだい3人で焼き肉を楽しんだ。「ハラミと上ミノが好き。3人で半端じゃないくらい食べて、3万円くらい。姉が支払ってくれた」と感謝した。前夜は、おすしを一緒に食べたが「あまりそういう(優勝の)話は聞けなかった」と、ほどよい距離感もこの姉妹の特徴である。

 プロで第一線の優利に対し、「人間的にポジティブで見習うことが多い」と尊敬のまなざしを向ける。姉妹での2週連続制覇と19年富士通レディースでの古江彩佳以来8人目のアマVを達成すれば、悲願の日本女子プロゴルフ協会の正会員となる。2003年度生まれは川崎春花、尾関彩美悠(あみゆ)、神谷そらの3人が優勝。「まだ(大会の)3分の1しか終わっていないので、これからが重要。最終日のバックナインで伸ばすことが、今後のゴルフ人生のキーになる。(同学年に)追いつきたい」と意気込んだ。(岩原 正幸)

 ◆日本ツアーの姉妹優勝 福嶋晃子(24勝)&浩子(1勝)、堀奈津佳(2勝)&琴音(2勝)、双子の岩井明愛(1勝)&千怜(2勝)の3組。今週は吉田姉妹、堀姉妹、岩井姉妹が出場。これまで姉妹の同一年Vはない。2週連続の姉妹優勝が実現すれば、史上初の快挙となる。

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