西村優菜「応援の力って大きい」4差4位急浮上、ツアー自己最少に並ぶ63


18番、ティーショットを放つ西村優菜(カメラ・岩田 大補)

18番、ティーショットを放つ西村優菜(カメラ・岩田 大補)

◆女子プロゴルフツアー ブリヂストンレディス 第3日(20日、愛知・中京GC石野C、6573ヤード、パー71)

 第2ラウンド(R)残りと第3Rが実施された。第3Rを27位で出た西村優菜(22)=スターツ=が9バーディー、1ボギーでこの日最少&ツアー自己最少に並ぶ63と猛追。通算8アンダーで首位と4差の4位に浮上した。米ツアーからの強行参戦の中、19日の降雨サスペンデッドによって一日28ホールの長丁場だったが、計10ストローク伸ばした。昨季年間女王の山下美夢有(みゆう、21)=加賀電子=が65で回り12アンダーで単独トップ。

 この声援を待っていた。西村は早朝に再開した第2Rの14番、144ヤードから第2打をカップに入れてイーグル。「ラッキーで入って、流れをつかめた」。前日から未消化分の10ホールで2つ伸ばすと、第3Rはツアー自己最少に並ぶ63。14番で6メートルを決めると5連続バーディーで締めた。

 この日だけで28ホールを回り、10ストローク伸ばした。4差4位に浮上し「まさかここまで来られるとは。久々にたくさんのギャラリーの前でプレーできて本当に幸せ。応援の力って大きい」と声を弾ませた。前週14日まで米国で戦い、ポイントランク74位で中盤戦以降の出場権(80位以内)を死守したばかり。16日夜に帰国し、「ファンの皆さんに会いたくて」と強行軍で大会に臨んだ。

日本恵まれてる 5000人超の大観衆にはあらためて「日本って恵まれてるなあ」と、決して観客の多くない米国とのギャップに思わず本音も漏れた。覚悟を持って挑む米ツアーでは硬いコースへの適応に苦労するが「自分がどうなりたいか明確になった」と、タフな環境で向上心は強くなった。

 まだ時差ぼけも残り、前日(19日)の大雨とこの日の暑さで体力面は「今日でやられた」と苦笑いしたが、「しっかり休みたい」と気持ちを切り替えた。過去6勝中3勝が逆転。昨年7月のニッポンハムレディス以来の7勝目へ、持てる力を振り絞る。(岩原 正幸)

 ◆西村の強行軍                

 ▽14日 米女子ツアー、コグニザント・ファウンダーズカップ(米ニュージャージー州)を31位で終える。米東部から空路移動

 ▽16日夜 空路13時間以上をかけて関西空港に到着

 ▽17日早朝 愛知の会場へ移動し、プロアマ戦に出場

最新のカテゴリー記事