日本女子、男子とW世界一に馬場咲希「MVPはみんな」…2冠の荒木優奈「できちゃった!」


2大会ぶりの優勝を果たした日本女子チーム(大会提供)

2大会ぶりの優勝を果たした日本女子チーム(大会提供)

◆報知新聞社後援 2023トヨタジュニアゴルフワールドカップ最終日(23日、愛知・中京GC石野C)

 首位から出た日本女子は米国の猛追をかわし、2大会ぶり5度目の優勝を果たした。4日間全てアンダーパーで回った荒木優奈(18)=日章学園高3年=が通算15アンダーで個人戦Vも達成。日本男子も通算34アンダーで優勝し、佐藤快斗(17)=埼玉栄高3年=が個人との2冠を手にした。男女ともに4日間首位を守り抜き、完全優勝の快挙で15年大会以来のアベック制覇を果たした。

 最終組のホールアウトを見届けた日本女子に笑顔があふれた。2位の米国に1打差に迫られた18番。並ばれれば規定により準Vとなる場面に「ティーショットで手が震えた」と荒木。極限の緊張状態の中でもフェアウェーに運び、パーセーブ。米国選手がボギーとし、日本の優勝が決まった。

 個人成績でも荒木は世界の頂点に立った。「『できちゃった!』みたいな感じ」と高校生らしい屈託のない表情を見せた。17日が18歳の誕生日。16日まで開催された日本女子アマ選手権は40位と振るわず。今大会で2冠という輝かしい成績を自らに“プレゼント”した。

 連日、仲の良さを見せた日本女子。勝因を「仲の良さ。いい流れに引っ張られた」と即答した。馬場咲希(18)=代々木高3年=は「MVPはみんな」と全員の健闘をたたえた。チームの先陣を切った飯島早織(18)=ルネサンス高3年=はこの日は73とスコアを落とすも、笑顔で仲間を応援。団結力で完全優勝を果たした。

 今後は「日本でも世界でも活躍する選手」を目指す。馬場、飯島もプロテストを受験予定で「3人で同期になり活躍したい」と次はプロの世界での切磋琢磨(せっさたくま)を誓った。ジュニア世界一の3人がプロの世界に新風を吹かせる。(富張 萌黄)

 〇…日本男子は初日から首位を守り、6大会ぶり5度目の優勝を完全Vで飾った。小川寿興翔(じゅきと、17)=高川学園高3年=がこの日チーム最少の66、佐藤が67で悠々と逃げ切った。佐藤は通算15アンダーとし、個人との2冠を達成。「粘り強くパーパットを決められた。(2冠は)自信につながる」とうなずいた。海外選手との交流も充実し「楽しくて幸せだった」と笑顔。今後は「世界一のショットメーカーになりたい」とアイアンの精度を磨いていく。

最新のカテゴリー記事