ぎっくり腰もケガの功名スイング奏功 片岡尚之、イーグル締めで3差2位 「むかついていた」18番で会心2発


第3ラウンド 17番、ティーショットを放つ片岡尚之(カメラ・安藤 篤志)

第3ラウンド 17番、ティーショットを放つ片岡尚之(カメラ・安藤 篤志)

◆男子プロゴルフツアー  長嶋茂雄招待セガサミーカップ 第3日(1日、北海道・ザ・ノースカントリーGC=7178ヤード、パー72)

 北海道出身の片岡尚之(CSテクノロジーズ)が1イーグル、4バーディー、2ボギーの68で回り、通算15アンダーで2位を守った。練習日にぎっくり腰を発症も、患部に負担がかからない“ケガの功名スイング”で好スコアを連発。2021年ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品以来の2勝目へ、地元で3打差逆転を狙う。

 最終18番パー5のティーグラウンドで、片岡は怒っていた。1オンを狙った17番パー4のティーショットを池に入れてボギーとした自分へのイライラがおさまらない。「むかついていた。どこに行ってもいいから思いっきり振ってやろうと思って振った」という第1打はフェアウェーを捉えた。253ヤードの第2打も振り切った。5ウッドで60センチにつけるスーパーショットで地元を沸かせ、イーグルで締めた。

 開幕前の27日にぎっくり腰を発症した。「この年でなるとは思っていなかった」とショックを覚えつつ、出場を諦めることはなかった。針、超音波で懸命に治療。腰を反らないように前傾角度をキープしたスイングでスコアを伸ばし、「ケガの功名です」。この日は痛め止めを飲み、テーピングを施しスタートした。

 スイング改造に取り組みながら迎えた今季は、開幕から5戦連続で決勝進出を逃した。「100ヤード右に行ったり、100ヤード左に行ったり。やめたくなりますよね」。試合中も毎ショットのように「プロゴルファーに向いていないんじゃないか」と自問自答を繰り返してきた。最近ようやく、気持ち良く振れる回数が増えてきた。

 2年ぶりの優勝をかけて、3度目の最終日最終組を戦う。過去2度は勝利に届かなかった。「もちろん優勝したいし、シードも取りたいので、しっかり賞金を稼ぎたいというのもある。無理攻めはせずに、ボギーを打たずに取れるところでちゃんと取りたい。最後までどうなるか分からない展開にしたい」。地元の声援も味方につけ、最終ホールまで食らいついていく。

最新のカテゴリー記事