◆男子プロゴルフツアー 横浜ミナトチャンピオンシップ第1日(3日、横浜CC=7231ヤード、パー71)
ツアー通算2勝の飛ばし屋・河本力(大和証券)が1イーグル、4バーディー、3ボギーの68で回り、3アンダーと好発進した。前週の女子ツアー、楽天スーパーレディースで姉・結(リコー)が熱中症により棄権。危機意識を高く持ち、毎ホール氷のうを当てるなど気温34度の真夏日のラウンドを乗り切った。通算5勝の高山忠洋(スターツ)が6アンダーで首位に立っている。
朝から熱中症警戒アラートが発令される中、河本がハマの名門コースを68と攻略した。序盤の4番パー5では174ヤードから8アイアンの第2打を9メートルに運んでイーグル。「いい流れでスタートできた。(16、18番ボギーと)上がりがもったいない」と苦笑いも、満足げに汗を拭った。
スタート後の午前8時には気温が30度を超えた。最高気温は34度。前週初め、へんとう炎にかかり39度の高熱で同週のメジャー、日本プロ選手権の出場も危ぶまれた。「病み上がりで体調を整えるのが難しい」。そんな中、さらに体調管理への思いを強くする出来事があった。
姉でツアー1勝の結が前週に熱中症で途中棄権。「びっくりした。本当に意識が飛ぶみたい。怖いですよね」と驚きの表情で話した。大会前に姉からは「『気をつけて』って軽く言われました」と明かすが、危機意識を高く持った。ラウンド中は氷のうを頭や体に当てるなどして暑熱対策。183センチ、86キロの飛ばし屋は「本当に身近な人がそうなって、自分の体力からして大丈夫と思わずに熱を抜いてしっかり体を休ませたい」と強調した。
横浜CCは日体大2年時の19年頃からのホームコースだ。「ここで練習させてもらっていて、暑いのも知っている」と“地の利”がある。昨年10月のバンテリン東海クラシック以来の3勝目へ「今週は絶対にチャンスがある。簡単に逃すようでは“五流”」と気合十分。異常な暑さとの闘いに自らを奮い立たせた。