石川遼 涙の3度目2位「やり切った感もありながら、まだまだだなって…」 ZOZO出場資格は獲得


1番、セカンドショットを放つ石川遼(カメラ・豊田 秀一)

1番、セカンドショットを放つ石川遼(カメラ・豊田 秀一)

◆男子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦 日本オープン 最終日(15日、大阪・茨木CC西C=7315ヤード、パー70)

 2打差3位からの逆転優勝を狙った石川遼(カシオ)は4バーディー、2ボギーの68で回り、通算6アンダーで2打及ばず2位だった。日本シリーズJTカップ(2015、19年)、日本プロ選手権(19年)に続く今大会でのメジャー3冠達成はならなかったが、賞金ランクは7位に浮上し、19日に千葉で開幕する米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」の出場資格を得た。

 13度目の挑戦となった日本オープン。2008、09年に続く3度目の2位に涙があふれた。「本当もう、いいゴルフができたっていう、それだけですかね」と言葉を振り絞り、「久しぶりに、これだけ、なんか、いいゴルフができた気がして…これからの舞台というか試合に、どんどんどんどん生かしていきたいっていう気持ちでいっぱい。やり切った感もありながら、まだまだだなっていうところも感じます」と声を震わせた。

 2打差3位で折り返すと、14番パー3で第1打をピン左上1メートル強に突き刺し5アンダー。15番は第2打をグリーン奥に外すピンチに陥ったが、寄せてパーをセーブ。16番で3メートルのバーディーパットを沈めて1打差に詰め寄った。

 先にホールアウトした岩崎亜久竜に追いつくには、18番パー5でイーグルが必要だった。ティーショットはフェアウェーに運んだが、残り205ヤードから6アイアンを握った第2打はグリーンを大きくショート。「あそこまでダフるリスクがあると自分のなかでは思えていなかった。自分なら打てるんじゃないかなと思った」という勝負所での一打。

 「前下がり、左足下がりの状態からでもドローのイメージで打ちたいなという自分がいた。ライに対して素直になってフェードで打つことが一番リスクはなくて。ただ、右のカラーには流れていくなと。ピン右5メートルくらいからイーグルパットを打ちたいという欲があった」と振り返った。イーグルトライは3メートル弱ショートし、バーディーパットはカップに蹴られた。

 取材の最後、大勢のギャラリーへの思いを問われた石川はこう答えた。「正直、自分が感情的になってしまったのは、観客の皆さんに対して、応援してくれている人たちに対してというところ。楽しい4日間だった。とにかく大阪のゴルフファンの皆さんに、これだけ楽しませてくれてありがとうと言いたい。自分がこれだけ楽しくやれたのは皆さんのおかげ。すごく力になった」と感謝した。

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