今平周吾が逃げきりで今季2勝目「また賞金王も見えてきたと思うので、この大会で勝てたことは大きい」


通算12アンダーで今季2勝目を挙げた今平周吾は、18番グリーンサイドのギャラリーに帽子を取って挨拶した(カメラ・今西 淳)

通算12アンダーで今季2勝目を挙げた今平周吾は、18番グリーンサイドのギャラリーに帽子を取って挨拶した(カメラ・今西 淳)

◆男子プロゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日(12日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 単独首位から出た今平周吾(ダイヤゴルフ)が2バーディー、2ボギーの70で回り、吉田泰基(東広野GC)を振り切り、通算12アンダーで4月の開幕戦・東建ホームメイトカップ以来、今季2勝目を挙げた。今週はドライバーを入れずに、3ウッドを2本使用する異例のセッティングで臨み、見事に作戦がハマった。「賞金も大きいですし、この優勝でまた賞金王も見えてきたと思うので、この大会で勝てたことは大きい」とビッグトーナメントを制した喜びを語った。

 2打のリードを持ってスタートすると、3番でバーディー。吉田は反対にボギーで一気に差は「4」に広がった。だが17番はバーディー、ボギーが入れ替わる展開で1打差まで追い上げられた。普段、淡々としている今平だが「ハラハラした」と焦りを感じていたという。最終18番パー5。飛距離が出るヤマハ製の3ウッドで第1打を放つも、右バンカーに。3打目勝負となり、「バーディー取ることを考えながらやっていた」。吉田とともにピン左6メートルに乗せ、両者パーで今平の優勝が決まった。

 追い上げられた際、10月のACN選手権最終日がよぎった。首位で9ホールを終えるも、後半2バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの39をたたき、4位に終わった。「あの時は悪かったことが受け入れられない自分がいた」と振り返る。その反省から「今回は何があっても、どんな状況になっても受け入れようと思ってラウンドした結果、そこまでの大ミスは出ないで済んだ。ACNで悔しい思いをしたので、それが晴らせた」と充実した表情を見せた。

 3ウッドの2本使いは自身初。林でセパレートされているコースやドライバーの不調もあり、プロアマ戦の8日に決断したという。ドライバーよりも曲がりにくいため「フェアウェーキープできそうな気がしながら打っていたので、心に余裕があるというか、曲がっても幅の中に収まってくれる安心感をすごい感じた」。狙い通りの成果に、かすかに頬が緩んだ。次週のダンロップフェニックス(16日開幕、宮崎・フェニックスCC)もフェアウェーキープが重要になる。「まだわかんないですけど、それを考えながら」と2週連続の3ウッド二刀流も示唆した。

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