谷原秀人、平均29・93歳に「若すぎるでしょ」嘆き節も、史上2人目3連覇へ経験生かす…日本シリーズJTカップ30日開幕


渡辺月乃キャディーとともに笑顔でラウンドする谷原秀人(カメラ・竜田 卓)

渡辺月乃キャディーとともに笑顔でラウンドする谷原秀人(カメラ・竜田 卓)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ プロアマ日(29日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 男子プロゴルフツアー最終戦、日本シリーズJTカップは30日、東京・稲城市の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で開幕する。国内メジャー2人目となる3連覇の偉業に挑む谷原秀人(45)=国際スポーツ振興協会=が29日、プロアマ戦などで最終調整。若手の台頭が目立つ今季だが、ベテランの経験値で快挙達成に意欲を見せた。

 史上2人目の快挙へ選手会長が挑む。18ホールを回った谷原は、今年のコースの印象を「グリーンの状態は相変わらず素晴らしい。硬さもあるし、風が強いと難しいゴルフになると思う」。グリーン周りとアイアンショットをキーポイントに挙げた。「グリーンが一番難しいコース」と話すパットの名手が第2打以降を警戒した。

 参加30選手では最多の15度目出場。初出場11人、平均年齢29・93歳とフレッシュな顔ぶれがそろい、「若すぎるでしょ」と思わず嘆き節も出た。それでも、経験豊富な45歳は「火をつけられた? 全くない。マイペースです」と周りには影響されず、自分のプレーに徹するという。

 2年前と同じく前週のカシオワールドオープン(高知)は欠場。「3連戦がいっぱい、いっぱい」と休息を兼ねて、中1週での最終戦となった。年齢が上がるにつれ、思うようにいかないことも多くなったという。「けがが増えてきた。その中で適当にやっていた方が楽」と気持ちを切り替える。「経験値はあるし、プレッシャーのかけ方や逃げ方も知っている。そういうのが何となく、うまくいってるのかな」。ベテランらしい引き出しの多さで今季2勝を手にした。

 直近3年は優勝2度、2位(20年)と抜群の相性を誇る日本シリーズの舞台だ。今年も勢いのある選手が集結したが「経験を生かしながら上位にいけたら」と4年連続好成績に意欲。2010~12年に藤田寛之が達成して以来の3連覇という大記録もかかる。「このメンツの中で優勝できたらうれしいが、なかなか厳しい。得意とするグリーン上(パット)が整ってくれば、このコースなら戦えると思う」。謙虚なコメントの中に闘志をのぞかせた。谷原の今季ラストの72ホールが幕を開ける。(富張 萌黄)

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